2014.05.15 , 12:48

ビザは制裁に反対!

ビザは制裁に反対!

   日本は、昨年2013年、一昨年よりかなり多くのロシア市民にビザを発給した。その伸びは20%を超えた。

   旅行業者は、今年2014年も上向き傾向だと指摘している。例えば、今年第一4半期、日本側の統計によれば、ロシア人へのビザ発給件数は10%以上増加した。言い換えれば、ロシア人で日本行きを希望する人々の数は、2011年の福島での悲劇以後の落ち込みから持ち直しつつあるという事だ。こうした事は多くの点で、ここ数年日本政府が払った努力の賜物と言える。

   ロシア旅行業者同盟のイリーナ・チューリナ報道官も、そう指摘している―

   「モスクワの日本大使館は、年一度、定期的に、ロシアの旅行業者と共に、所謂『ブレインストーミング(集団でアイデアを出し合うことによって相互交錯の連鎖反応や発想の誘発を期待すること)』を行ってきた。その目的は、日本に行くロシア人観光客を増やすためには何がさらに必要かを理解する事だ。観光業の発展には、様々なボーナス・サービスを提供している日本航空も一役買っている。昨年、発給されたビザのかなりの部分、2万件は、モスクワの領事館で出されたものだ。これは、日本に対するロシア人の関心が、現在、日本に近い極東のみならず、ロシア中央部にも広がりつつある事を意味している。日本を訪れるロシア人観光客が増加する、あらゆる前提条件がそろっている。必要なのは、そうしたチャンスを逃さない事だけだ。」

   しかし、ウクライナでの出来事に関連して、多くの点で米国の圧力のもとロシアに対し導入された制裁は、ロ日の観光面での協力発展を邪魔する可能性がある。特に、ビザ制度簡素化に関するロ日協議が一時的に中止された。これは、日本を訪れたいと望むロシア人の肯定的ダイナミズムを断ち切ってしまうかもしれない。例えば、これはすでに中国との間で起きた事だが、日本を訪れる中国人観光客の数が12%も減ってしまった。専門家は、これは尖閣(中国名;ジャオユイダオ)諸島の領有をめぐる日中関係冷却化に関係していると見ている。

   ロシア最高経済学院のエキスパート、アンドレイ・フェスュン氏は「日本政府は、ロシアとの関係を損ないたいとは思っていない、それゆえ、少なくとも制裁から生じる印象が柔らかいものになるよう目指している。なぜなら、制裁は、日本の利益そのものを直撃しているからだ」と指摘し、次のように続けた―

   「日本政府は、ビザ発給を拒否するロシア人23人のリストを発表したが、そこには非常に重要な保留条件がついている。リストの中身が公開されていないのだ。私は、こうした形で日本政府は、東洋の叡智を示したのだと確信している。おそらくこれは、米国の同盟者の目をそらし安心させるための仮想リストだ。結局は、ビザは皆受け取れるだろう。日本は、領土問題をめぐるロシアとの交渉を一時中止したいとは全く思っていないし、交渉を中止するような事を口にしていない。これは、日本政府にとって鍵を握る重要な点である。5月初め、対ロ制裁に関する話し合いが行われている最中に、谷内正太郎内閣官房国家安全保障局長が、モスクワを訪れ、パトルシェフ安全保障会議書記と会談した。そこで、日本政府の立場をロシア側に説明する試みがなされた事は明らかだ。制裁は、米国の極めて強い圧力のもとなされたもので、日本政府は、どんな場合でも、対ロシア関係を損ないたいとは思っていない、まして今年末、プーチン大統領の東京訪問が計画されているだけになおさらだ…そうした説明がなされたのではないか。」

   ロシアには、多くの日本ファンがいる。そして日本は、一年中、観光客を惹きつける大きな魅力を持っている。ロシア人に人気があるのは、まず首都東京で、桜の咲くシーズンが特に人気が高い。沖縄の海岸での保養も、人気スポット上位に入っている。

   日本の旅行会社も、毎年、ロシア人観光客の数が増えており、極東以外の非常に多くの地域で日本観光への関心が益々高まっている点を指摘している。おそらく日本側も、こうした積極的な需要を失いたくないだろうし、ロシア人の目に映る日本の良いイメージを台無しにしたくはないだろう。

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