2014.08.28 , 15:51

ドンバス:防衛から進撃へ

ドンバス:防衛から進撃へ

   ロシア・ウクライナ・EUの連絡グループが近日結成される。ロシア大統領府のドミートリイ・ペスコフ報道官が伝えた、先日のミンスク首脳会談(関税同盟諸国・ウクライナ大統領およびEU代表)における成果である。キエフの描いた「モスクワとの全面紛争」というシナリオは、明らかに、否定された。対話への方針転換。もっとも、対話の相手はロシアではなく、自らの国民でなければならないのだが。

   ウクライナの今の指導部は、その行動において、一貫していたと認めねばならない。初夏、キエフは、ガスに関するロシアとの対話を一切停止した。のち、「ロシアはウクライナに対し戦争を仕掛けてきた」と言って、ロシアとの貿易関係・経済関係の終了を宣した。そうして、国際空間を利用しつつ、アンチ・ロシア・ヒステリーを昂じさせていった。それが今回のミンスク階段で、180°転回した。ガス協議も再開させるというし、挙句の果てには、EUとの連合協定について、ロシアの専門家と討議する用意さえあるという。一体何がウクライナをそうさせたのか?

   何のことはない、危険を察知したのである。南部・東部の戦場に新兵何千人を投入しても、ドンバスを数で圧することは出来なかった。民族主義的・愛国主義的レトリックは健在である―いわく、あとちょっとで分離主義者どもを圧伏できる―が、キエフは理解したのだ、「話し合う頃合いだ」と。

   次のような経過をたどった。キエフのいわゆる「対テロ作戦」の戦場に、立て続け様、3つの「窯」が形成された。すなわち、アムヴロシエフカ、イロワイスク、エレノフカという3つの街で、ウクライナ軍が包囲されたのである。

   ドネツク人民共和国指導部は包囲下にあるウクライナ軍兵士らに対し、抵抗を止めるよう勧告した。続けて、武器を下した者がウクライナ「銃後母親委員会」や近親者に引き渡されることを保証し、携帯用の武器、兵器、装備を義勇軍に明け渡すよう求めた。こうして、投降者の生命と安全は保証された。しかし投降しない者には、望みは全く無い。死あるのみである。死んだらその責任は、ウクライナ軍指導部が一身に負う。―こうした呼びかけに、はや、百人を超えるウクライナ軍人が従った。うちの多くは、ウクライナ軍人7000人が包囲されている、「アムヴロシエフカの窯」の兵士たちだ。

   ミンスク会談に話を戻そう。会談後の会見で「『ポロシェンコ(ウクライナ大統領)の平和プラン』は討議されたのか」と問われたプーチン大統領は、言下にこれを否定した。大統領によれば、戦闘の停止に関する条件や、ドネツクおよびルガンスクとキエフとのあり得べき合意などというものは、ウクライナの国内問題であり、ロシアが容喙することは出来ない。 ロシアは紛争当事者ではない。従って、ロシアに出来ることはただ、信頼醸成である。このようにプーチン大統領は述べた。

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