2014.10. 9 , 18:19

モスクワに世界3番目のチェス博物館がオープン

モスクワに世界3番目のチェス博物館がオープン

モスクワに9月25日、チェス博物館がオープンした。これはロシアの首都モスクワの生活における重要な出来事だ。なぜならチェス博物館は、これまでオランダとスイスにしかなかったからだ。世界3番目のチェス博物館が、ロシアに誕生した。

今までロシアにチェス博物館がなかったのは不思議だ。ロシアではチェスの人気が高く、ロシアはこの知的なスポーツの栄光の歴史を有している。ソ連およびロシアからこれまでにチェスの世界チャンピオンが8人誕生している。この伝統は、今日まで受け継がれている。最近は特に、チェスの女子ロシア代表の活躍が目覚しく、今年8月にノルウェーのトロムセで開かれた世界チェス・オリンピックでは、3年連続の優勝を成し遂げた。

 モスクワにできた新たなチェス博物館の展示の大部分は、レニングラード(現サンクトペテルブルグ)に住んでいたチェスの愛好家ヴャチェスラフ・ドムブロフスキーさんのコレクションだ。これらは長い間、ロシア・チェス連盟に展示されていた。このコレクションの展示は、当時も「博物館」と呼ばれていたが、この展示品をみる機会は限られていた。モスクワのチェス博物館では、様々な国、様々な時代に、銀、マホガニー、サンダルウッド、真珠層、ガラス、白樺の樹皮、さらにはワイヤーでつくられたいろいろなチェスが展示されている。そのほか、ロシアのチェス選手たちが獲得したカップやトロフィーのほか、チェスをテーマにした絵画や版画、また優勝者たちの写真など、たくさんの展示品がある。

 博物館で訪れた人々の関心をひくのは、キングの駒が羊飼いで、クイーンの駒が犬の形をしているモンゴルのチェスだ。珍しいものは他にもたくさんある。例えば、1850年に製作された、ナポレオン軍とプロイセン王フリードリヒ大王をテーマにしたチェスセットなどもある。なお、フリードリヒ大王が亡くなったとき、ナポレオンはまだ17歳だったので、彼らが実際に戦場で合間見えたことはない。また、17世紀につくられたエチオピアのチェスボードや、18世紀につくられたロシア北部ホルモゴルィ村の彫刻が施されたチェスなども興味深い。

 展示物の中で特に価値があるのは、中国のリーダー、毛沢東の病気を治した、スターリンの主治医ウラジーミル・ヴァシレンコに、毛沢東が1952年に贈ったチェスセットだ。

 モスクワのチェス博物館には、ロシアの様々な歴史的瞬間と関連した展示物もある。珍しいのは、スターリン時代の悪名高き強制収容所で使われていたチェスだ。これは、マッチ棒やタバコの箱の部分などを使ってつくられている。またレニングラード包囲戦時代のチェスもある。

 さらに「宇宙に行った」チェスも展示されている。宇宙飛行士たちは、無重力状態における脳活動の変化を確かめるために、チェスを国際宇宙ステーション(ISS)へ持っていったのだ。チェスの駒が宇宙船の中を飛び回らないように、チェスボードには工夫が施されている。

 モスクワのチェス博物館の第1回目のガイドツアーを担当したのは、チェスの最高位「グランドマスター」の称号を持つユーリー・アヴェルバフさん。チェスのソ連チャンピオンに輝き、様々な大会で数々の優勝暦を誇るユーリー・アヴェルバフさんは、現在92歳だ。

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