2014.10.21 , 18:03

「スタニスラフスキー・シーズン」と「ヴァニラ・ドリーム」

「スタニスラフスキー・シーズン」と「ヴァニラ・ドリーム」

モスクワでは引き続き、第10回国際演劇フェスティヴァル「スタニスラフスキー・シーズン」が開かれています。

モスクワでは数多くの演劇フェスティヴァルが開かれていますが、この「スタニスラフスキー・シーズン」は演劇関係者やファンの間でもっとも権威あるものと捉えられているものです。ロシア各都市、また各国から参加する劇団が上演する作品は高いプロフェショナリズムに貫かれており、好き嫌いはあれど、そのレベルの高さを否定することはできないものばかりです。

先にお伝えしましたように、今年、「スタニスラフスキー・シーズン」の幕開けを飾ったのは、日本の演出家、岡田利規さんによる「ヴァニラ・ドリーム」です。オリジナルタイトルは「スーパー・プレミアム・ソフト・ダブル・ヴァニラ・リッチ」というこの作品の初演は今年5月にドイツで開かれた国際演劇フェスティヴァルで行われ、大きな注目を集めました。「ヴァニラ・ドリーム」を上演する劇団「チェルフィッチュ」は世界公演の枠内でモスクワを訪れました。ということで、今日は演出家、岡田利規さんへのインタビュー、そして「ヴァニラ・ドリーム」を鑑賞したロシアの人々の声をお届けしたいと思います。まずは芝居「ヴァニラ・ドリーム」を鑑賞したピョートルさんのという人です。

「あるスーパーマーケットを舞台として、日本社会の断片を見ているように思いました。日本人の礼儀正しさと懸命さ、創造力、相手を慮(おもんばか)る気持ちというものも感じることができました。しかしそれと同時に、孤独、同じような毎日から受ける疲労感、怠惰、陰口など、あらゆる人が抱えている問題も描かれていました。舞台の背景はほとんど変わらず、登場人物も6人か7人ほど。そんな極めてシンプルな舞台で、日本のごくありふれた人々がどのように暮らし、何に憂い、何を大切にし、何を大切にしていないのかということをうまく見せる芝居でした。とても気に入りました」。

それでは続いては、演出家、岡田利規さんへのインタビューをお聞きいただきましょう。

音声ファイルをダウンロード

フェスティヴァルでは、先週末、リトアニアの演出家エイムンタス・ニャクロシュスの作品が上演されました。タイトルは「ヨブ記」。旧約聖書をモチーフにした芝居です。

フェスティヴァル終盤の12月にはサンクト・ペテルブルグの優れた演出家レフ・ドージンがチェーホフの「桜の園」の改訂版を上演します。

この新しい「桜の園」でドージンはチェーホフの戯曲に盛り込まれた永遠のテーマを今一度、見つめなおしています。

作品では、ロシアの新旧の俳優たちが起用され、クセニヤ・ラポポルト、ダニーラ・コズロフスキー、エリザヴェータ・ボヤルスカヤなど、スタニスラフスキーの伝統を引き継ぐ若い世代の演技にも注目されています。

  •  
    シェアする