2014.11. 7 , 01:15

サラトフからやって来た青年の「焼き寿司」

   ロシアでは日本食ブームが続いている。日本食レストランやフードコートにある日本食店の他に、ピザの宅配と同じような感覚で、お寿司のデリバリーも、ロシア人の日常生活に浸透している。

     モスクワにロシア南部 の町サラトフから一人の青年がやって来た。彼の名はコースチャ。コースチャ青年の好きな日本食は、「焼き寿司」。焼き寿司?焼いたお寿司?そんなものはあるのか?浮かぶのは「???」だらけで、なかなか想像できない。

  そんなコースチャ青年が、大好きな「焼き寿司」を、日本人に振舞ってくれるという!コースチャ青年は「焼き寿司」をつくる過程から披露してくれた。まず酢飯をつくる。ロシアでは、日本でお寿司をつくる際に一般的に使われている米酢が手軽に手に入らない。そこで、コースチャ青年が選んだのは、リンゴ酢。このリンゴ酢を使って酢飯をつくり、酢飯が冷めるのを待っている間にお寿司の具を用意する。この日コースチャが用意した具材は、エビ、アボカド、塩漬けのサーモン。殻付きのエビは、フライパンで炒めて、皮を剥く。アボカドとサーモンは手頃な大きさに切る。酢飯も冷め、具の用意も整った。巻きすがなかったので、海苔を半分に切り、まな板の上で、手で巻くことにした。

   海苔を敷き、酢飯を広げ、まずはエビとアボカドをのせて巻く。続いて、エビ、アボカド、サーモンで巻き寿司をつくる。普通ならこれで終わりだが、コースチャ青年の好きなお寿司は、「焼いたお寿司」だ。コースチャ青年のお寿司作りは続く。

   お寿司を巻き終わったら、小麦粉、卵、水、塩を用意する。これをボールに入れて混ぜる。天ぷらの衣のようなものが出来上がった。そこに、巻き寿司を入れて、衣をつけ、フライパンに多めの油を入れて、注意深く転がしながら「焼く」。そして数分後、天ぷらの衣をまとったお寿司が完成した。

   日本人には想像も出来ないようなお寿司だが、ご馳走になってみると、香ばしい香りが食欲をそそり、結構「イケる」!美味しい!!!三大日本料理の2つである、 お寿司と天ぷらの見事なコラボレーションだ。コースチャ青年、お見事!

   コースチャ青年の故郷サラトフにも日本食レストランがたくさんあるという。そのレストランの一つで、コースチャ青年の友人が寿司職人として活躍しているそうだ。コースチャ青年は、この寿司職人の友人から、「焼き寿司」の作り方を教えてもらったそうだ。

     ロシアでは、にぎり寿司よりも巻き寿司の方が人気があるように思われる。ロシアの巻き寿司は、カリフォルニアロールのようにカラフルで、日本の巻き寿司よりも小振りだ。そして、ロシアのお寿司のメニューには、日本にはない「ガリャーチイ・スシ(熱い寿司)」がある。その名の通り、温かい。衣をつけて焼いてあるのだ。そう、この熱い寿司が、コースチャ青年が一番好きな日本食だったのだ。

    この「ガリャーチイ・スシ」は、一度食べるとクセになる美味しさだ。コースチャ青年のおかげで、「寿司を焼く」方法もわかった。

      日本人にとっては邪道のように思われるお寿司だが、皆さん是非一度お試しあれ

 

     こちらが、コースチャ青年がつくった「焼き寿司」。盛り付けも、 コースチャ青年が自ら行った。お皿に垂れている醤油も、 コースチャ流のデザイン( フランス料理のソースをイメージしたと思われる)。

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