2014.11. 7 , 03:20

チケットの発売が始まるチェーホフ演劇祭

チケットの発売が始まるチェーホフ演劇祭

  来年2015年にモスクワで開かれる第12回国際チェーホフ演劇祭には世界14カ国の劇団が参加することになりました。演劇祭では、世界の演劇、モスクワにある劇団のレパートリー、ロシア各地域の演劇という独立した3つの部門が設けられています。チェーホフ演劇祭はかつてモスクワのみで開催されていましたが、現在はモスクワ、サンクト・ペテルブルグはもちろん、ヴォロネジ、エカチェリンブルグ、カザン、ニジニノヴゴロド、プスコフ、トボリスク、チュメニなど多くの都市で演劇の上演が行われています。またモスクワでは、5つの劇場で上演が行われます。

    外国から参加する劇団は、合わせて19のドラマ演劇と音楽劇を上演します。さて、この演劇祭では、いったいどのようにして、参加劇団、参加作品を決めているのでしょうか。実は、劇団をモスクワに招く前に、演劇祭のワレリー・シャドリン芸術監督が脚本を読み、ビデオをチェックし、それがいかに遠くとも、その劇団と直接、交渉を行い、共通の言語を見つけるために自ら出向いていくといいます。

   「ひとつのテーブルを囲んで座ると、お互いの言っていることが理解できるか、互いを感じられるかどうかすぐに分かります。率直に話をしていると、相手がわたしたちと仕事をしたいと思うかどうかが分かります。それはわたしも同じです。条件を出したりはしません。ただ演劇祭のコンセプトを説明し、それを劇団が受け入れるかどうか、それだけです。ジャンルや形式は関係ありません。相互理解があるかどうかということが重要です。」

    第12回チェーホフ演劇祭でもっともエキゾチックな作品になると見られているのが、日本の宮城聰(みやぎさとし)監督の「マハーバーラタ~ナラ王の冒険」です。この作品は古代のインドの叙事詩をモチーフに、静岡県舞台芸術センターが制作したものです。ワレリー・シャドリン芸術監督は「演出家の宮城聰さんは長年の知り合いです。彼は日本の演劇の伝統を基礎としたすばらしい作品を制作しており、今回の作品はロシアの観客たちへの大きな贈り物になるでしょう」と話しています。

    もうひとつ、来年の演劇祭でサプライズとなりそうなのが、チャーリー・チャップリンの孫であるジェイムス・ティエレさんの参加です。道化師で、曲芸師で、パントマイマーで、素晴らしいダンサーでもあるティエレさんは、「赤いタバコ」という作品を上演します。一方、フェスティヴァルの開幕を飾るのはフランスの歴史ある劇場「ブッフ・デュ・ノール」、そして締めくくりに登場するのはこちらもフランスの国立「オデオン座」です。リュック・ボンディ演出の「偽りの告白」が上演される予定となっています。

    その他の興味深い作品としては、アルゼンチンの2作品を挙げることができます。ひとつは優れた振付師であるマウリシオ・ウェインロットによるモダンバレエ。ロシアでの上演は初めてとなります。そしてもうひとつはダニエル・ヴェロネーゼによる演劇「フローム・アニマル・ライフ」です。さらにフランスから参加する現代バレエの至宝といわれるダンサー、シルヴィ・ギエム、スペインから参加するフラメンコダンサー、マリア・パゲスの舞台も演劇祭を訪れる人々の大きな関心を呼びそうです。またすでにモスクワではおなじみの台湾の振付師リンファイミン制作のバレエ「ライス」も人気を集めることでしょう。

    演劇祭への参加について、シャドリン芸術監督は、何年も先まで予定が詰まっている有名な演出家を演劇祭に招く際には、演出家たちの希望を叶えることが重要だと考えています。たとえば、ある演出家は芝居の上演のために、3トンのカラフルなお米とバラの花びらが必要だといえば、それを必ず用意するというようなことです。

   どの国でもこうした演劇祭のチケットの販売は半年前からスタートするものです。すでに世界的な名声を得ているチェーホフ演劇祭ですが、作品のチケットは早くも11月10日に発売されることになっています。

 

 

  •  
    シェアする