2014.11.21 , 17:05

安倍首相はなぜ新たな衆議院を必要としたのか?

安倍首相はなぜ新たな衆議院を必要としたのか?

日本の安倍首相は21日、事前に発表したとおり、衆議院を解散した。安倍首相は、自身の政治キャリアを賭けた。

首相は、選挙で自身が総裁を務める与党・自由民主党と公明党によって過半数を得られなかった場合には退陣すると約束した。安倍首相は、「国民生活、国民経済にとって重い決断を行う以上、速やかに国民に信を問うべきであると決心した」、「自民党、公明党の連立与党によって過半数を維持できなければ、三本の矢の経済政策、アベノミクスも進めていくことはできない。過半数を得られなければアベノミクスが否定されたことになるから、私は退陣する」と述べた。NHKが伝えた。

衆議院解散の背景にあるのは、日本経済が不意に世界第3位に後退したという不況だ。日本の2014年の第3四半期のGDPは1.6パーセント減少し、4-6月期のGDPは7.3パーセント減となった。専門家たちは、日本で今年4月に消費税が5パーセントから8パーセントに引き上げられたことが大きな原因であると指摘している。消費税の引き上げは、先進国の中で最悪の水準にある日本の公的債務残高の抑制を目的としていたが、計画は実現されなかった。日本経済の約60%を占める個人消費が、予想以上に弱い伸びとなったのだ。消費税引き上げの前に、日本では消費ブームが起こったが、日本人は現在、小売商品、自動車、不動産などへの消費を抑える傾向にある。第一生命経済研究所主席エコノミストの新家義貴氏は、4月の消費税引き上げが日本経済を完全に崩壊させ、日本経済には元気のある分野が一つも見当たらないとの見解を表した。結果、安倍首相は2015年に予定されていた消費税の8%から10%への引き上げを2017年に延期することを余儀なくされた。そのために、安倍首相は「国民の声」を必要とした。これは本当だろうか?ロシア科学アカデミー極東研究所日本研究センターのヴィクトル・パヴリャテンコ氏に、お話を伺った。

「安倍首相は現在、国会でよい支持を得ている。恐らく安倍首相は、さらに多くの支持の獲得を望んでいるのではないだろうか。私は、2年後に先延ばしとなった2パーセントの消費税のために安倍首相が衆議院を解散したとは考えていない。経済は不況にあるが、『穴には落ちていない』。これは、それほど恐ろしいことではない。安倍首相の支持率は60パーセントから40パーセントに下がったが、政治でも経済でも非常に大きな失敗はない。一方で、安倍首相にはなんらかの懸念があるように思われる。もしそうでなければ、このような行動には出なかったはずだ。問題は、税制改革のほかに、安倍首相が、『集団的自衛権』に関する法を採択する意向だということではないだろうか。内閣はすでに、外国へ自衛隊を派遣に関する決定承認手続きの自由化を意味する、集団的自衛権に関する新たな憲法解釈を発表した。だがこれは法律で定められなければならないが、議論の段階で非常にたくさんの困難が生じることが明らかとなった。自民党の仲間である『新公明党』でさえ、この法律の解釈と適用を制限する条件を提示した。仲間でさえもこのような行動にでるのあれば、野党は議論の際に大騒ぎを起こすだろう!そのため、安倍首相は現在のメンバーを変えて、保障された支持を確保しようとしたのではないだろうか。安倍首相は自信を持っている。安倍首相は、自民党の支持率が比較的高く、野党が結束しないうちであれば、衆議院でさらに多くの議席を獲得できるという確信を持っているのだ。」

安倍首相は2012年に首相に就任して以来、「アベノミクス」と呼ばれる経済復興に関する野心的なプランを日本に提案した。だが2年間で、安倍首相と「アベノミクス」の人気は低下した。一方で、今回の衆議院選挙で安倍首相の支持者が勝利する確立は非常に高い。衆議院選挙は、12月14日に行われる見込みだ。

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