2015.01.20 , 06:57

新しい抗生物質を自動で探すシステム

新しい抗生物質を自動で探すシステム

  ロシアで新型抗生物質を自動で探すシステムが開発された。現代医学の最も頭の痛い悩みが、バクテリアたちが既存の治療薬に対する対抗力をつけてきている、という点だった。

  このごろの動向を見ると、新種の抗生物質が作られることはまれになり、一方で、新種の、つまりは対抗手段のないバクテリアの出現の報告は頻繁になっている。これは結局、人類が、バクテリアに対する脆弱性を高めている、ということなのだ。モスクワ国立大の化学者たちはこの課題に対処する方法として、抗生物質自動探索システムの構築を提唱している。次世代抗生物質を次々生み出すような代物だ。

   ふつう新しく抗生物質が作られるときは、候補となる物質の抗生能のチェックから作業は始まる。もしバクテリアに対する効力を示すようなら、そのときはじめてその振る舞いのメカニズムを研究する。これだと長くかかる。そして工程は複雑である。しかし、どのように効くのかということを理解せずして、新種の薬を登録することは出来ない、それもまた事実。モスクワ国立大は、特定の抗生物質でなく、広く網羅的に抗生物質探すシステムを考えている。それがあれば、最初のスクリーニングの段階で、病原菌と、それに対抗する物質の、相互反応を明らかにすることができる。

   一度に多くの潜在的抗生物質を試験するために考案されたのは、同時に同一オペレーションを複数行うことができるロボットだ。実験では、同時に約1万の化合物を試験することが出来た。

   プロジェクト・リーダーのピョートル・セルギエフ氏によれば、外国にも同じようなセンサーがないではないが、それらは既に知られている特定のタイプの抗生物質に対してのみ反応する標準システムであり、その点ロシアのものは、全く新しい化合物を発見できる、より高度な要求を満たすものであるという。これにより新たな、未知の抗生物質が作られることが期待される。そういう意味ではロシアをおいて世界のどこにもない唯一のシステムである。

 

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