2015.01.23 , 13:37

イシジマ・ソーニャ ファッション界の新たな歴史

イシジマ・ソーニャ ファッション界の新たな歴史

ほぼ全ての人が、望むと望まざるとにかかわらず、ファッションの影響を受けている。この場合、年齢も、社会的地位も、経済状況も、原則的な意味を持ってはいない。

ファッションには一切関心がないという人たちもいるが、実際は違う。こんにちのファッションは、私たちに、いつ、どこで、どのような服装をするべきかを伝 えている。多くの人々は、多かれ少なかれただ流行を追っているだけだが、ファッションを職業とし、毎日の創作活動としている人々もいる。

ロシアには、若き展望あるファッションデザイナー、イシジマ・ソーニャさんがいる。ソーニャさんは2014年春、フェスティバル「モスクワの春」でデザイナーとしてデビューした。ソーニャさんは、デザイナーによる作品を入手しやすくすることを自分の課題とした。ソーニャさんにとって大切なのは、優雅で女性らしく、最大限調和の取れた作品を制作することだ。ソーニャさんは、次のように語っている。


「ショーのためだけに制作される洋服があります。もしかしたらこれらの洋服は、芸術作品として考えることができるかもしれません。私は、日常で身につける洋服をつくっています。でも残念なことに、私の考えは常に全ての人に理解されるわけではありません。私は人々に、毎日興味深い服装をし、一般的ではない色の組み合わせを恐れる必要はなく、自分の個性を強調することが大切であると納得させることができると期待しています...洋服は、人間の感情や気分に影響を与えます。私は、自分の作品を着た人が、自分の中の女性らしさや繊細さを感じ、自信を持ってくれること、そして私の洋服を着て幸せだと感じてくれることを強く願っています。」
イシジマさんは、ロシア初の日系デザイナーだ。ソーニャさんには、ドゥーニャ・イシジマさんとフローシャ・イシジマさんの2人の妹がいる。ソーニャさんの母親は、舞台や映画で活躍した有名な女優のアナスタシヤ・ネモリャエワさん。ネモリャエワさんは数年前に舞台から去り、今は家具の柄のデザインをしている。ソーニャさんの父親は、ヴェニアミン・スカリニク(日本名:イシジマ・ツトム)さん。劇場の演出家およびプロデューサーだったが、今は奥さんと一緒に家具や家庭用品のデザインスタジオで働いている。ソーニャさんの両親は、井上靖さんの小説を原作とした日口合作映画「おろしや国酔夢譚」で知り合った。ソーニャさんの母親は映画に出演し、日本人とのハーフである父親は、通訳を務めた。ソーニャさんの祖母イシジマ・ユタカさんは、人生の大半をモスクワで暮らしている。ユタカさんは、ロシア語コンテストで優勝し、ソ連時代にモスクワを訪れ、結婚して同地に残った。
ソーニャさんの芸術や創作活動に対する愛情は両親から受け継いだものだとすると、ソーニャさんの中にある日本的なものは全て、日本人の祖母ユタカさんから伝えられたものであることは明らかだ。ロシアと日本の豊かな二つの文化が混ざり合った中で育ったソーニャさんは、日本文化の繊細さと、ロシアの幅広い文化を吸収し、それらを自分の作品の中で組み合わせた。ソーニャさんは、次のように語っている。

「私は日本を2回訪れたことがあります。最後に日本に行ったのは春で、ちょうど桜が咲いていました。日本の自然はとても素晴らしいです。日本人は自然に囲まれているため、それを自分の生活の一部として感じているのではないでしょうか?私は、日本人一人ひとりに、色彩、調和、優雅さの感覚があるのではないかと思っています。これは子供の頃から根付いているのもので、私が日本人に対してとても高く評価しているものです。日本人のデザイナーはとても興味深く、素晴らしいです。

私が彼らの洋服を着ることはないと思いますが、これは、彼らの作品が気に入らないということではありません。日本の若手デザイナーの中には、信じられないほどクリエイティブな作品をつくっている人たちがいます。」

ソーニャさんは自身のサイトで、「ヨーロッパが私に芸術と過去の時代への道を開くことを可能とし、アジアは、色彩、調和、優雅さの感性を与えてくれた」と書いている。ソーニャさんは、今後の予定について、次のように語っている。

「私は今、自分にとって重要で大規模で、とても難しい日本風コレクションを準備しています。38作品を紹介する予定です。私は様々な時代の日本の民族衣装からインスピレーションを得ました。例えば着物です。その色彩は驚くべきものです。着物は素晴らしいもので、調和しないものを調和させることができます。古い着物の中には、20世紀のアヴァンギャルド絵画の彩りに劣らないものもあります。着物の色の組合せの中には、20世紀になってようやく欧州へ伝わった独創的なものもあります。着物制作に関する日本の伝統芸術の中で、これはとても古い時代から存在していました。私にとっては驚くべき発見でした。」 

イシジマ・ソーニャさんは、全ての少女、全ての女性が、鮮やかでエレガントな洋服を持っているべきであり、そのような洋服は、特別なイベントや、外出する時のためだけではなく、毎日身に着けるべきであると考えている。ソーニャさんがこれまでに制作した洋服は、割とシンプルな印象を与えるが、それでも独創的な色彩感、デザイン、質感で際立っている。ソーニャさんは、新たなコレクションで日本に関する自分のイメージを伝えようとしている。それは、繊細な感覚と多彩な彩の柔和さだ。

イシジマ・ソーニャさんは、若く、魅力的で、意識が高く、とても意志の強い女性だ。ソーニャさんは、ファッション界に新たな歴史を刻むことを夢見ている。いつの日か、ソーニャさんが、山本耀司さん、渡辺淳弥さん、コシノジュンコさんなどのような有名デザイナーになることを祈り、ソーニャさんに成功を祈念する。

イシジマ・ソーニャさんの作品は、サイトwww. ishijima.ru.で御覧いただけます。

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