2015.03.19 , 15:13

ロシアが勝利を味わうことを西側は邪魔できない

ロシアが勝利を味わうことを西側は邪魔できない

モスクワでの戦勝70周年記念行事への参加を西側各国がボイコットを試みる一方で、この祝賀にドイツ、中国、インド、南アフリカ、モンゴル、ベトナム、キューバが参加の意思を表していることは特に重要な意味を持ち始めている。

ラヴロフ外相は先日、ロシア「勝利」組織委員会の会議で演説したなかで、祝賀行事への出席をすでに26カ国の首脳らが確証したと語っている。外相は、欧州の首相はこの祝賀が欧州と世界をナチスから守ったことを記憶するためだけでなく、欧州大陸の状況を健全化させるために必要なものであることは重々理解していると指摘する。その際、外相は「米国とEUの攻撃的な核心」はヨーロッパ人らにモスクワでの祝賀参加ボイコットを納得させるため、かなりの尽力を傾けていると強調している。

モスクワ国際関係大学、国際調査研究所のアンドレイ・イヴァノフ上級学術研究員は、米国はウクライナ危機によって緊迫化したロシアと欧州の関係正常化にも、ドイツのナチズムに対する勝利に主な貢献を行なったのがロシアであることを全人類に何度も思い起こさせることにも関心がないとして、次のように語っている。

「現在の米国がモスクワの祝賀に対して表している姿勢は、2005年の時とは正反対だ。あの時はブッシュ大統領は喜んでモスクワを訪れた。だが、あの時以来、国際情勢には、ロシアの国際舞台における役割や、その西側との関係を見直すことによる大きな変化が生じてしまった。」

2007年、プーチン大統領はいわゆるミュンヘン演説のなかで、慇懃ではあるものの、かなりはっきりとした口調で、西側はロシアの関心を軽視しており、これがロシアが米国およびEUと協力する上で脅威となっているとして、これを非難した。イヴァノフ氏は、残念ながら、西側はプーチン大統領のこの公平な言葉を無視し、高慢、エゴイズム、欺瞞に基づいた政策を続けたと語る。だからこそ、2008年、西側はグルジアの南オセチア軍事侵攻を支持し、オセチアの市民のジェノサイドを止めたとして、ロシアを非難したのだ。そして1年前も西側はキエフでの不法な政権転覆を支持し、反体制派を抑圧し、ドネツク、ルガンスクで蜂起した市民を貶めるウクライナ新政権を祝福し、クリミア市民がロシアへの再編入を決め、物心両面でノヴォロシアを支持したからといって、ロシアを非難したのだ。イヴァノフ氏は、独立した政策を行なうロシアを罰するために、西側は悪質な陰謀を企んだと語る。それによってロシアはマレーシア航空機撃墜や、ウクライナ領侵攻の罪を着せられたのだ。しかも今度は西側は、第2次大戦の勝利国のひとつであると捉える権利までロシアから取り上げようとしており、大戦の重要な出来事は米軍のノルマンディー降下だったとまで宣言しかねない勢いだ。そのかわり、ノルマンディーの少し後のバルジの戦いでは、米英軍の兵士がドイツ軍に取り囲まれ、それを期限を前倒しして大規模な進撃を開始したソ連軍によって救い出されたことは、西側では誰も思い出そうとはしていない。この戦争でソ連の果たした役割については、ドライな統計数値だけでも十分物をいっている。ドイツ軍師団の3分の2は東方戦線で、つまりソ連軍兵士によって全滅しているのだ。

「もちろん、ロシアではソ連を米英が軍事機器の供給で助けてくれたことは記憶されている(とはいえ、これをソ連は金とプラチナで支払ったのだが)。モンゴルはソ連に馬や暖かい衣服を多量に送ってくれた。中国のパルチザンと国民党軍の衝突は日本軍の動きを妨げ、これによってソ連を攻撃するというドイツの要請は遂行が難しくなった。だからこそ、今年5月の戦勝パレードでロシア軍の隣を中国軍が行進することは十分自然なことなのだ。これは、ロシアが孤立しているわけではないのだということを示す、さらにもうひとつの示唆になるだろう。ロシアにはちゃんと友人がいるのだ。」

ロシアの友人リストは中国だけには終わらない。数日前、ベトナムはカムラニ基地へのロシア艦隊の寄港および航空隊の給油を禁ぜよという米国の要求を拒否した。インド、キューバとの軍事技術面での関係も順調に拡大している。そして、メルケル独首相がモスクワへ祝賀のため訪れることを決めたことについても、イヴァノフ氏は、ドイツは米国の言うなりになるのではなく、自らの国益に従ってロシアとの関係を構築したいと望んでいることを物語っているとの見方を示した。

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