テロリズムは政治的現実の一部となった

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爆発、爆発、爆発。トルコ、アフガニスタン、ナイジェリア、エジプト、米国、欧州、インド、パキスタン、インドネシア、中国、日本。爆発はロンドン、パリ、マドリード、テルアビブ、モスクワでも鳴り響いた。

158カ国のテロのリスクを評価した「グローバル・テロリズム・インデックス」によれば、昨年、世界では、300をこえるテロ攻撃があり、死者は数千人に上っている。テロリズムは政治的現実の一部となった。ロシア政治諮問協会のイーゴリ・ミントゥソフ総裁はそう語る。

「テロリズムは政治的現実の一部となった。それは今日の政治日程に大きな影響を及ぼしている。明らかに、テロリズムこそが、ロシア指導部を突き動かし、ロシアをシリアでの政治的テロリズムとの戦いに参加させたのだ。これがもっとも顕著な例である。テロリズムに勝てるか?この問いに答えるのは容易ではない。犯罪や汚職に勝てるか、という問いと同様に。2つのアプローチがある。テロリストを殲滅するか、それとも話し合うか。イスラエルのアプローチは、完全な殲滅である。ロシアの政治指導部もそれに傾いている。これに同意しないことは難しい。テロリストというのは善悪の観念の枠組みを超えた人々だからだ。彼らは市民を殲滅する。国がこの悪を殲滅することに非倫理的なものは何もない。しかし!ダーイシュ(IS、イスラム国)を殲滅すればテロリズムを殲滅できるなどと、まさかお考えではなかろうな。テロリズム、それは爆発ではない、爆発物でも、TNT換算でもない。テロリズムは、イデオロギーなのだ。病状をではなく、病気を治さなければならない。テロリズムとの取り組みについて、複合的なプログラムを策定すべきだ。現状、ダーイシュと戦う諸国の共同措置の全てが、第一級に重要なものではなく、第二級の試みにとどまっている」

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通常の犯罪は露見を願わぬものであるが、テロリズムは風評によってアピールを行なうものである。ねじりあげられた建造物、危機、血にまみれた人体、爆発でできた穴を大写しにするテレビを含め、マスメディアが、ここで小さくない役割を果たす。これが社会に不安や恐怖を喚起する。それこそ、暴力をもって目的を達成しようとするテロリストらのもくろみなのだ。紛争、テロリズムその他の形態の武装暴力問題に詳しい世界経済国際政治研究所主任研究員エカテリーナ・ステパーノワ氏は、テロ活動の高まりについて次のように述べた。

「この10年の主な傾向は、テロ活動およびそれに関連するあらゆる指標の高まりだ。殺害者の数でも負傷者の数でも、物的損害の総量でも。しかし、世界のテロ活動は、国家間で平等に分布してはいない。あらゆるテロの半数以上がわずか2つの国で起きている。イラクとアフガニスタンだ。この紛争は、ロシアの北カフカスにおけるそれや、タイ、フィリピンその他アジア諸国におけるそれと全く性質が異なる。パレスチナのテロリズムと聖戦主義者のテロリズム、愛国主義解放テロリズムまたは反植民地テロリズムは、それぞれ全く別個のものである。テロリズムは多くの外的特徴を持っている。宗教的熱狂者のテロリズム、愛国主義イデオロギーを基礎とするテロリズム、左翼系統のテロリズム。しかし、指摘しなければならないことは、これほど形態は多様でありながら、テロリズムはひとつの目標を追求している、ということ。それは、権力や人々を自らの目的の人質とし、住民たちに『護られてはいない』という感じを呼び起こすことだ」

今年5月、ロシアで、ホッケーの世界選手権が開催される。日本は2020年の五輪の準備を進めている。ここで当局の最重要課題は、安全確保だ。ステパーノワ氏によれば、両国特務機関はテロ攻撃阻止のため空前の措置を取るだろうとのことだ。

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