21:11 2020年10月23日
社会
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スイスの製薬会社「ノバルティス」が、世界で最も高額な薬「ゾルゲンスマ」の無料配布プロジェクトを開始した。無料配布の対象者は抽選で選ばれる。米経済紙「ウォール・ストリート・ジャーナル」が報じた。

「ゾルゲンスマ」は子どもの脊髄性筋萎縮症の治療に用いられており、現在のところ承認しているのは米国1国のみ。この薬の1回の投与は、約210万ドル(約2億3千万円)。同紙によると、世界規模での正確な患者数は不明だが、欧州だけでも約1600人の子どもたちが重度の脊髄性筋萎縮症に苦しんでいる。

この無料配布プロジェクトは、承認されていない国を対象としている。この未承認の国々の中には、無料で「ゾルゲンスマ」が提供されれば、使用を認めている国もある。

「ノバルティス」社は1年で100回分の「ゾルゲンスマ」を無料で供給する予定で、その受取人はランダム抽出される。独立委員会が2週間ごとに、医師が申請した申請書の中から抽選を行うという。

同社の広報担当者によると、複雑な選択基準を導入すると一部の患者の権利を制限してしまう恐れがあるため、抽選というアプローチを選択したという。また、同担当者は「私たちは重い倫理的ジレンマに直面しています。残念ながら理想的な解決策はありません」と述べている。

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