18:17 2020年08月10日
社会
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使い捨てプラスチックの過剰な個包装に反対する署名に取り組み始めた都内の高校に通う1年生の女生徒が、ネット上で非難された。大手スナック菓子メーカーに対するイニシアティブは1万8000人分を超える署名を集めたが、未来の自然を保護するため、毎日の便利さを手放す用意ができていない人たちは社会にまだまだ多い。日本の新世代は状況を変えることができるのか、そして社会に環境保全のイニシアティブはなぜ必要なのか。


プラゴミに反対する若者、若者に反対する社会

女子高生は、母親と一緒にゴミの選別を行った時に、自分たち5人家族が毎日捨てているプラスチック包装のあまりの多さにショックを受けたと語った。こうした容器のゴミの量は毎日増加し、そのことから彼女は海洋がプラスチックゴミによって汚染される環境問題に関心を抱くようになった。

その結果として、サイト「Change.org」を活用した2つのスナック菓子メーカーに向けた請願署名が具体化された。彼女は、プラスチックによる環境汚染問題の研究を活用し、個包装になぜ反対する理由を立証した。

多くの支援を得られたが、一方でこれまでの習慣を改めたくない人たちはネガテイブな反応を示した。個包装の廃止に反対を唱える人の中にはこうした包装は特にグリコ・森永事件以後に重要な意味があったというものがある。また、一部の人たちは、まず菓子を「食べ過ぎる」のをやめれば、プラスチックゴミは過剰にならないと若者らにアドバイスする。

企業側は、梱包の代案について会って検討することを提案し、7月28日と29日、女生徒は亀田製菓とブルボンに署名を提出した。しかし、もし消費者が自らの習慣を変えることを望まない場合、こうした取り組みは力になるのだろうか。


日本人のゴミの選別は逆効果?

日本は、地方当局のゴミ選別規則が世界でもっとも厳格であることが幸いし、高速なプラスチックのリサイクル処理を誇っている。日本のゴミ収集とリサイクル作業を研究すれば、多くの国が成果をあげることができるだろう。しかし専門家らの主張は違う。リサイクル技術への日本の関心とリサイクル用にゴミを綿密に選別しようとする社会が、誤った安全意識を引き起こしたというのだ。その結果、日本近海のマイクロプラスチックゴミの量は、世界の海洋の平均値より27倍も高い。


ゴミのリサイクルは地球を救わない?

フォーブス・ジャパン誌によれば、リサイクルでの日本の努力は、思っているようなものではないという。

公式的には、日本のプラスチックゴミのリサイクル率は84%。この値は世界でも最も高い方だ。リサイクルは「マテリアル」「ケミカル」「サーマル」の3タイプに分けられる。普通の人はマテリアルリサイクルとは、プラスチックを新しいプラスチックに作り直すことだと考えている。たとえば、ポリエチレンテレフタラート(PET)からなるボトルを新しい製品に作り替えることなどがこれにあたる。

問題は、さまざまな資材がリサイクルの際に必然的に劣化するという点にある。その有効性にも限度があり、同じプラスチック片を何度もリサイクルすることはできず、いつかはゴミの埋め立て地で腐らせるか焼却せざるを得ない。

ケミカルリサイクルとは、プラスチック片をそれらの構成要素に分解することをいう。分解された要素は、新しいプラスチック材を作成するために統合される。しかし、このリサイクル自体は不経済で、たくさんのエネルギーと作業量が必要となる。

サーマルリサイクルは、エネルギー発電のためゴミ焼却炉でプラスチックを焼却することをいう。

日本では収拾された23%がマテリアルリサイクルされ、ケミカルリサイクルはわずか4%、残りはサーマルリサイクルされている。

他の国では焼却はリサイクルのプロセスとはみなされていない。化石燃料から作られたプラスチックの燃焼は多くのエネルギーを生産するが、一方で温暖化を促進する炭酸ガスも大気に排出してしまう。

梱包ではなく、ライフスタイルを変える

私たちは、ロシア人作家でブロガー、環境保護活動家のレナ・ボロジーナ氏に問題のビジョンについてたずねた。


ボロジーナ氏の見解はこうだ。

「ゴミの処理効率を示したピラミッド構造ではリサイクルは6段階の4段目でしかありません。ですから日本の女子高生のイニシアチブは論理的で理性的ですが、そのことで環境保護について何を語れるかというと、状況が一義的で、何の議論も生まれません。そもそも生活にある潜在的なゴミの量を削減することが最善策であり、菓子メーカーは実際に梱包の見直しをする必要があります。クリーンな環境とは、リサイクルをしているところではなく、リサイクルするものがないところを指すのです」と強調した。

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