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    環太平洋パートナーシップを通じて世界の覇権強化を望む米国

    ロシアの専門家:「TPPは、西側文明の不公平な支配維持を試みる米国の企てだ」

    © Fotobank.ru/Getty Images/ Olivier Douliery-Pool
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    アンドレイ イワノフ
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    アジア太平洋経済協力会議(APEC)加盟諸国の高官らが参加する会議の枠内で、TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)締結の最終期限について、その関係諸国の代表らが意見を交換した。これに関連してモスクワ国際関係大学軍事政治問題センターのアレクセイ・ポドベレスキン所長は、TPPについて、経済的な統合体であるだけでなく、軍事的政治的意味合いもあると考えるべきだと主張し、次のように続けた―

    「私の見るところ、米国の連合戦略の中で、TPP創設は大変重要な位置を占めている。米国が考えているのは、公式的には全くそうはかかれていはいないものの十分明確な軍事的政治的機能を持った地政学的連合体である。つまり米国を筆頭とした、その地域の西側文明化であり、一極支配の世界の時代に形成された金融経済や軍事政治システムの維持がとにかく目指されているのだ。しかしそのためには、NATOブロックだけでは、不十分である。それゆえ、アジア太平洋地域に何らかの連合体が存在することが必要なのだ。それは見た目は軍事でも政治でもなく、貿易や経済的連携を掲げてはいても、言うまでもなく軍事的政治的機能を発揮するものだ。そうした予測の中では、ロシアも中国も又インドも、この機構に明らかに含まれ得ないことは当然だろう。それに参加できるのは、その地域を西欧文明化する主要リーダー国として米国の役割を認めた国々だ。」

    次にラジオ・スプートニク記者は、TPP反対者が、原則性のなさについて米国を批判していることを挙げ、ポドベレスキン所長の見解を聞いた-

    「こうした連合体に国々を集める原則は、大変簡単だ。民主主義の価値システムとも、汚職に対抗するシステムとも何の関係もない。唯一の原則は、米国を筆頭とする現存の世界システムを認める用意があるかどうか、それを護るために戦う用意があるかどうかだけだ。もしそうしたプロセスに参加する用意があるのなら、すでに決められた規範やルールを認めるならば、米国にとって、その国の体制がどんなものであれ、どんなにその体制が汚職にまみれ、民主主義的でないとしても、そんなことは大して重要ではない。」

    最後にラジオ・スプートニク記者は「例えば日本は、TPPへの加盟に不安を感じているが、日本にとってTPP加盟はプラスになるか、それともマイナスになるか、どう考えるか」ポドベルスキン所長の意見を聞いた。

    「私は、日本は多くのものを失うと思う。まず簡単な理由として、存在しているシステムが公正ではなく、対等なものではないからだ。それは、米国にとって有益なもので、米国のために国家の富が再分配されている。それは第二次世界大戦後、米国の力による圧力のもと形成されたもので、現在米国は、それを変えたくないと思っている。

    日本の態度があいまいなのは、一方で、中国との巨大な貿易経済利益が存在していることによる。韓国やベトナム、ロシアとも一定の利益はあるが、中国はやはり日本の主要なパートナーである。とはいえ日本にとってやはり軍事的政治的利益が優先する。それらは米国と関係している。こうした二重性、矛盾というものは、何も日本ばかりの問題ではなく、実際他の多くのアジア諸国にも共通している。

    軍事的政治的な米国への結びつき、依存といのは、第二次世界大戦後作り上げられたシステムの一部なのだ。新しい経済的金融的現実、例えば、中国あるいはインドの目覚ましい発展が、このシステムの矛盾を深めている。TPPは、NATOや環大西洋パートナーシップと共に、これまでの世界を維持し、そこに生じている新たな経済的金融的現実が強まるのを抑える、最後のチャンスといえるだろう。」

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    TPP, フィリピン, 米国
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