16:40 2020年08月14日
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2015年5月9日にモスクワで開かれた戦勝パレードで、ロシアの最新戦車「アルマータ」が披露された。そして「アルマータ」の性能は、外国の戦車と比較されるようになった。中国の雑誌「兵器」に、輸出されているロシア製と中国製の戦車を比較した論文が掲載された。ラジオ「スプートニク」は、論文の内容について、戦略分析技術センターのワシリー・カシン専門家に意見を聞いた。カシン専門家は、以下のような見解を表した。

中国の雑誌に掲載された論文は、事実誤認の内容が含まれており、ロシアと中国の戦車製造における違いが理解されていないことが示されている。論文では、ロシアが輸出できる唯一の近代的な戦車はT-90Sであり、一方で中国は、VT-2、VT-1、VT-4の3つの戦車を輸出することができ、これらの戦車は、「ほぼ全てのクライアントの要求を満たすことができる」と指摘されている。

まず指摘したいのは、Т-90戦車の世界市場への輸出量は、中国のこの3種類の戦車を合わせたよりもはるかに多いということだ。2000年以降、インドとアルジェリアへのТ-90の輸出量は、中国の同時期の新型戦車の輸出量を超えている。2つ目にТ-90は、ロシアが輸出している唯一の戦車ではない。 信頼性を必要としながらも、比較的単純で安価な戦闘車両を求めている「うるさい購入者」たちは、予備として保管されていたが、根本的に修理され、大々的に近代化されたТ-72 戦車を購入対象とすることができる。例えば、Т-72М1戦車は、ベネズエラに輸出されている。論文の中では、中国のVT-1戦車が、今もウクライナ製エンジンの供給に依存していることが記載されていない。この依存はすでに、ペルー向け中国製戦車の輸出に関する重要な契約の決裂を引き起こした。一方でロシアの戦車は、部品の輸入に依存していない。中国のVT-4戦車には、中国製の攻撃装置が装備されているが、世界市場における成功は、まだ分からない。

論文では、Т-14 戦車「アルマータ」について具体的に触れられている。特に戦車の伝道装置が未完成だと指摘されている。これは戦勝パレードの予行練習の時に発生したТ-14の故障によって明らかになったという。しかし実際のところ、戦勝パレードの予行練習でТ-14が止まったのは、技術的に経験不足だった戦車の操縦士のミスによって引き起こされたものだった。技術が新しく、状況も特別だったため、操縦士は緊張してしまったのだ。この後、操縦士が交代して、戦車は赤の広場を「順調に」去った。

論文にはもう1ヶ所、おかしな箇所がある。それは、Т-14の価格が、米国のM1A2戦車と同じくらい高価だというものだ。実のところ、Т-14はまだ軍の試験用に少数しか製造されていない。通常このような場合、価格は、大量生産される時よりも高くなる。

また論文では、「アルマータ」と中国製戦車の最も大きな違いが無視されている。中国の戦車製造の全歴史は、古い基本設計を段階的に改善することの連続だった。ロシアはこのアプローチをやめて、シリーズモデルにはなかった原則的に新たなタイプの開発に尽力を注いだ。そのほかТ-14戦車は、一元化された共通の車体を基盤にした「装甲車両一族の一員」だ。1970年代から1980年代の基本設計を段階的に改良する方法では、このような成果をあげることは一切できない。ロシアは極めて野心的な課題に取り組んでいる。たくさんの困難を克服し、たくさんの力と資金を費やすことになるのは明白だ。しかしこれらの努力が将来、あらゆる競争相手や敵に対する明らかな優位性を与える。「軍用車両の新たな一族」に関する作業はまだ続いており、現在大量生産されているロシアのТ-90やBMP-3などの戦闘車両は、世界市場で中国を含む外国の戦闘車両との競争を、成功裏に続けている。

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