10:11 2019年07月16日
BRICSと上海協力機構は米国をアジアから駆逐する

BRICSと上海協力機構は米国をアジアから駆逐する

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ここ数日、世界中のマスコミの関心は、BRICS(新興五カ国)と上海協力機構(SCO)のダブルサミットが行われているロシア連邦中部バシコルトスタン共和国の首都ウファに集中している。米国政府も、EUもそして日本政府も、注意深くその成り行きを見守っている。

英国の新聞Financial Timesは「今日、新興五カ国つまりBRICSはしばしば取り上げられる。しかしロシア政府は今回、それに比べ西側では知られていないが、それに勝るとも劣らない意義と影響力を持つ機関、上海協力機構(SCO)に大きな注意を割いている」と指摘した。この組織は、ロシアと中国、そして中央アジア諸国により、まず第一に領土問題や国境紛争解決のため創設された。しかし、ここ10年間のSCOの課題と機能は、かつて予想された事をかなり上回っている。そしてここ最近のロシアの急激な東方転換、中国との目覚ましいあらゆる関係の強化は、SCOにさらなる重みを加えたのみならず、この組織をグローバルなレベルまで引き上げている。

SCOの憲章には書かれていないが、米国政府の中には、SCOの主要な目的の一つは、ロシアと中国によるアジアからの米国の駆逐、放逐ではないかとの懸念がある。ラジオ・スプートニク記者は、雑誌「エクスペルト(エキスパート)」で国際政治を担当するセルゲイ・マヌコフ氏に話を聞いた―

BRICS諸国、共同の「貯金箱」を創る
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「現在、ユーラシアではビッグゲームが進んでいる。SCOは、急速に成長し発展しつつある組織で、国際舞台での存在感を増している。それゆえ欧州でさえ、BRICSとSCOという2つのサミットに注目するだろう。まして、時期的に大変都合がいい。ギリシャ危機の中の、ちょっとした小休止といった時期だからだ。世界は、近い将来における国際情勢のライトモチーフになるのは、アジア全体そして太平洋地域の一部を求めての米国と中国の熾烈な争いだという事を、皆よく理解している。中国は米国の間近に迫り、その息がうなじに感じられるほどだ。そして多くの重要な指標において、米国はすでに追い越されてしまった。米中両国は、この戦いにおける自分の同盟者を探している。ロシアと中国のパートナーシップは、ロシアと西側との関係の急速な冷却化のおかげで、新しい刺激を得た。しかしこのパートナーシップは、ロシア政府にとっても、また中国政府にとっても利益のあるものだ。まして、その土台がすでに大分前からあるのだからなおさらである。土台とは、つまりSCOのことだ。またこの組織にインドとパキスタンが加盟すれば、SCOの権威はさらに上がり、力を得るだろう。」

新聞Financial Timesは、SCOがインドとパキスタンを受入れる事で、新しい発展の刺激を得るとみている。ロシアの雑誌「エクスペルト」のマヌコフ氏は「こうしたプランの実現は、アジア太平洋地域におけるワシントン(米国政府)の政策を、さらに脆弱なものにするに違いない」と見ている―

「インドは、経済先進国ベスト10に入ろうとしている。この国は、巨大な潜在力持っているため、インドのSCO加盟は、この組織を大変強力なものとし、すべての国々はますますSCOを重要視するようになるだろう。
この事はワシントンにとって、疑いなく重要だ。米国とインドの関係はもちろん、決して悪くないが、インドと中国の関係が温暖化する事を米国人達は、恐らく喜ばないだろう。先に米国は、中国とインドのよくない関係を、大変 抜け目なく巧みに利用してきた。また、もしインドと中国の間の 何らかの矛盾が、両国がSCOに 加盟する事で、突如緩和され始めるなら、これもワシントンにとって、思いがけない『嬉しくない』プレゼントになるだろう。それゆえホワイトハウスは、今回のウファ・サミット、とりわけ上海協力機構サミットに注目しているのである。いずれにしても、米政府は、例えば、ギリシャ危機に関連して欧州で起きている事よりも、ウファでの出来事に、明らかに高い関心を持っていると思う。」

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