05:01 2019年11月22日
ロシアの日本専門家「ロシアは日本にとって、よい警官でも悪い警官でもない」

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第70回国連総会 (29)
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28日、ニューヨークで開かれている国連総会の場を利用して、プーチン大統領と安倍首相が会談した。ラジオ:スプートニク記者は、ロシアの著名な日本学者アナトリイ・コーシキン氏に、この会談についてコメントを求めた。

以下、コーシキン氏の意見を皆さんに御紹介したい-

「会談したという事実自体、肯定的に評価すべきだと思う。なぜなら、立場が激しく食い違っていても、やはり会う事は必要だからだ。会談のイニシアチブを取ったのは日本側で、ここ数か月、ロシア政府との関係が残念ながら悪化してしまったことを懸念していた。日本側は、その理由として、メドヴェージェフ首相及び一連の閣僚達の南クリル訪問をあげている。しかし、関係が悪化した本当の理由は、日本が同盟国である米国に連帯して、対ロシア制裁を宣言したという、明らかに非友好的ジェスチャーにある。その一方で日本は、ロシアに対し、領土問題に関する何らかの譲歩を促そうと試みている。これは私には、奇妙に思われてならない。なぜなら、外交においては、重大な諸問題は、関係が改善されている時に解決されるものだからだ。しかし今のロ日関係は、指摘されているように悪化している。

プーチン大統領は、ここ最近ロシア政府の代表者らが述べた、ロシアが主権を有する領土であるクリルの運命に関し交渉してこなかったし、交渉するつもりはないという立場に従って、完全に論理的に行動した。しかし日本側が、平和条約締結のために、何らかのアプローチを望むのであれば、それに反対するものではない。日本が、平和条約と南クリルの返還を関係付けているのは、また別の事だからだ。ここにロ日の意見の食い違いがある。プーチン大統領は、今回の安倍首相との会談で、この事を示唆したと私は思う。

日本には、現在に至るまで、何故かはわからないが、ロシアの政治家がクリル問題に関し、よい警察官を演じたり、悪い警察官を演じたりするような受け止め方がある。例えばメドヴェージェフ首相は悪役だが、柔道をやって日本好きなプーチン大統領は、あたかも他の立場を取っているような、そんな理解がある。それゆえプーチン大統領が、領土問題において、日本に譲歩するチャンスがあるというわけだ。

もちろん日本政府が現在、プーチン大統領を日本に呼びたいのは、領土問題を話し合ったり、また2001年にプーチン大統領が始めた島々に関する交渉プロセスに彼を引き戻すためばかりではない。現在日本にとって重要なのは、軍事政治的な面も含め、ロシアのこれ以上の対中接近を許さないことである。しかし日本政府にとって、領土問題は重要だ。けれども私が思うに、プーチン大統領は日本に行っても、譲歩する事は恐らくないだろう。なぜなら、それは、領土に関するいかなる譲歩にも断固反対するロシア国民の圧倒的多数の意見に矛盾するからだ。おまけにロシア国民は、国の東部だけでなく、あらゆる場所において、第二次世界大戦の結果を尊重するよう求めている。日本は、第二次世界大戦の結果を認めず、それに異議を唱えようとしている事実上、世界で唯一の国だ。これは、報復主義のごとき不快な現象である。

おまけに日本には、近隣諸国との間に領土問題を抱えている。私は、日本が、戦争終結70年という節目を利用して、日本軍国主義が犯した犯罪を真剣に悔い、戦争の結果や、日本人による戦争の過程でもたらされた犠牲者に尊敬を持って接するよう期待している。そうなれば、ロシアや他の国々、中国や韓国などの国々との複雑で困難な問題を解決し得る、大変好ましい雰囲気が生まれるだろう。

ラヴロフ外相は、岸田外相と会談した際、日本は、第二次世界大戦の結果と国連憲章を認めなくてはならないと述べた。最後に指摘しておきたい事は、国連加盟を求める日本の要請を、ソ連が1956年に支持した事によって、日本は国連入りを果たせたという事実である。」

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