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    日本の中央アジアでの存在感、露中は警戒する必要なし

    日本の中央アジアでの存在感、露中は警戒する必要なし

    © AFP 2017/ Byambasuren Byamba-Ochir
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    アンドレイ イワノフ
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    安倍首相は中央アジア歴訪を続けている。中央アジアの指導者らは日本がこの地域で経済協力を拡大しようとする意気込みを歓迎している。モスクワ国際関係大学、国際調査研究所の上級研究員、アンドレイ・イヴァノフ氏は、こうした日本の積極的姿勢をロシアと中国は危険視していないとして、次のように語っている。

    「ロシアと中国では、中央アジアでの活動を活発化させようという日本の姿勢にある種の警戒感が呼び覚まされている。中央アジア諸国の大多数は上海協力機構の加盟国であり、そのリーダーをロシアと中国が務めているからだ。こうした警戒感を抱く根拠が複数存在することは認めねばならない。

    ソ連崩壊後、日本は中央アジアの一連の諸国にかなり大きな金を投じた。公式的にはこうすることで日本は米国との協力のもとでこの地域の民主主義の発展を奨励したことになっている。だが実際は日本も参画した多用なプログラムやプロジェクトが持っていた目的とは、まず、中央アジア諸国がロシアや中国に頼る経済的依存性を弱め、米国とのより緊密な協力へと駆り立てることにあった。

    中央アジアには石油、ガスをはじめとして日本にとってあまりに欠かせない貴重な資源が多く眠っていることから、おそらくは日本にはこの地域における独自の関心もあったはずだ。まさにこの経済的側面が安倍首相の今回の中央アジア歴訪の中心に据えられている。また中央アジア諸国も日本のビジネスと資本の流入に関心を持っている。このようにしてそれが誰の気にいるか、いらないかの別なく、日本はこの地域で少なくとも自国の経済的アピアランスは拡大しようとするだろう。

    これをロシア、中国は警戒する必要があるだろうか? 露中は上海協力機構の枠内での協力拡大を通して、この地域の安定と繁栄を獲得しようとしている。現在、 この組織にインドとパキスタンを加えるプロセスが開始された。この列にはイランも立っている。上海協力機構への関心はトルコも示している。日本に関していえば、公式的レベルでは今のところ上海協力機構との協力への関心を全く表していない。また今、安倍氏は中央アジア歴訪の枠内でこの地域の諸国と主に二国間というフォーマットで協力を話し合っている。というのは上海協力機構の枠内で経済プロジェクトのかなりの部分は今の段階ではまだ、二国間フォーマットで実現されているからだ。多方向的なプロジェクトは今の段階では上海協力機構加盟国レベルのあまりに大きな差異に関連した困難にぶつかっている。だがこのレベルがならされるに従い、多方面的プロジェクト実現の可能性は大きくなり、日本をはじめとする他の諸国からの上海協力機構への関心も高まって行くだろう。実を言えば、日本にはその関心はすでにある。たとえば日本語のソーシャルネットではこんな書き込みが見られる。「上海協力機構の核は当初から中国だったし、その目的も石油や他のエネルギー資源をそれが豊富にあるロシアや中央アジアから安定して供給することにあるが、中東にエネルギー資源を大きく頼る日本にとっては、これは非常に大きな優越性のファクターになりうる。(…)上海協力機構はその中心は現在ロシアとなったが、これは将来は米国に対抗する枢軸となりうる。もし日本が上海協力機構への明確な立場を構築できなければ、かつての大国にとどまり、過去の存在となりかねない。」

    日本と上海協力機構の協力については日本のアナリストらの間からも、これを検討する提案がなされていた。例えば北海道大学スラヴ・ユーラシア研究センターの岩下 明裕教授もそのひとりだ。

    確かにロシアの専門家の中には、日本が上海協力機構の協力に参加するという現段階では単に仮説的な将来性をさしたる熱狂もなく見つめている者もいる。彼らは日本がこのフィールドをロシアと中国と抱える領土論争で自国の立場を押し付けるためにつかうのではないかと恐れているのだ。まさにこの理由で中国では日本が上海協力機構との協力に登場するという構想に強い抵抗がある。だがこの問題は解決できる。15年ほど前、有名なロシア人東洋学者のプリマコフ元首相が提唱したモスクワ=北京=デリーという枢軸を作る構想を多くの人が笑ったものだった。中国とインドは領土論争からパートナーにはなりえないというのが理由だった。今もインドと中国の間の相互不信は完全には消えていない。だがそれでも二国は露印中やBRICSというフォーマットの枠内で見事に協力を行っている。

    このため日本と上海協力機構の協力は十分に可能だ。もちろんこの組織がその経済効率を引きあげ、また日本が独自の関心を忘れ、中央アジアでの米国の立場強化を支援しようとしなければ、の話だが。

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