13:01 2018年11月19日
福島第一原発作業員に初の白血病認定

福島第一原発作業員に初の白血病認定

© AFP 2018 / BRENDAN SMIALOWSKI
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日本政府ははじめて、福島第一原発事故後の作業を行なっていた労働者に癌が発症したことについて、その原因を放射線被曝によるものと認めた。被害男性は41歳。血液と骨髄の急速進行性の癌である白血病との診断を受けた。

この男性は2012-13年、福島第一原発3・4号機周辺の瓦礫の撤去作業に従事。累積被曝量は19.8ミリシーベルトにのぼる。このうち福島第一原発で被曝した分が15.7ミリシーベルト。日本の現行基準では、年間被曝量が5ミリシーベルトを超えると白血病の発症原因として認められる。

厚生労働省の特別委員会は、発症の原因は他ならぬ原発における作業であると認定した。この元東電職員は十分な(その額は公表されていないが)補償を受けられるだろう。現在もう3件の発癌について医学的な検査が行なわれているが、今のところ福島第一原発事故との関連は特定されていない。福島第一原発の事故処理が始まってからこれまでに13件の癌発症が報告されている。しかし、専門家によれば、いずれのケースも放射線被曝との直接的な関係はない。なお、これまでに事故後の処理作業には4万5000人が従事している。

「作業員が放射線起源の疾病について最もリスクの高いグループに属していることは間違いない。しかし、断定するのは容易ではない」。そう語るのはロシア放射線衛生研究所外部被曝研究室長、アナトーリイ・バルコフスキイ氏である。

「放射線病は被曝後すぐに発症する。被曝後すぐに生じる確定的効果とこれを呼ぶ。今回の作業員のケースは確率論的、つまり、可能的効果である。煙草を吸う人は肺癌になるかも知れないし、ならないかも知れない。それと同じだ。肺癌の3割が煙草を第一の要因としていることが知られているが、これで喫煙者がパニックを来たすことはない。第一、現代人というのは不断に発癌性物質の影響を受けているものなのだ。放射線はその中で首位を占めるものでは全くない。人々は排気ガスを吸い込み、許容レベルの数十倍もの発癌性物質を含んだ食物を食べ、様々な発癌性物質を含む化学工場の排出物を自らの体内に蓄積させている。基本的に一般人の許容被曝量は年間0.5-1ミリシーベルト、職業的被曝者は20ミリシーベルトと定められている。100ミリシーベルトであっても、ふつうなら人は何も感じない。全てはその人がそうした環境でどれだけ働くか次第だ。その人その人の内臓の個性によって、10-20年後に発症するかもしれないし、明日発症するかも知れない。何を発症するかについても、それは癌かもしれないし、心臓血管疾患かもしれないし、中央神経系の損傷かもしれない。そうした疾病の発症リスクは被曝した人のほうが高い。それも被曝量が多いほどリスクも高い。しかし!相対的に多量に被曝した全ての人がそうした疾病を運命付けられているというわけでは決してないのだ」

今回のケースによって、日本政府の進める避難区域への住民の帰還作業が一層難航するかも知れない。現在政府は安全に居住できることが公式に認定された原発隣接区域への住民の再入居事業を進めている。先の報道では、日本政府は2016年度末(2017年3月31日)までに県内のほとんどの区域について避難区域というステータスを停止することを決定している。しかし避難民たちは帰還する事に慎重だ。その主たる理由は、放射線への恐怖である。

 

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