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    最低の原油

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    原油価格は今後も下落する見込み。石油製品の保管能力が世界的に枯渇しかけており、市場は供給過多になっている。ゴールドマン・サックス銀行が報告書を発表した。

    現状は保管量が飽和し原油価格を下落させた1998年および2009年の状況に酷似している。将来的に需給が均衡するのは2016年のことになるだろう、と報告書。

    2014年初夏から2015年初頭にかけて原油価格はほぼ半減した。ブレント原油は1バレル100ドルから45ドルに大割れ。OPECは11月、石油採掘割り当てを引き続き日量3000万バレルとするとの決定を取った。これで原油安がさらに加速した。1月、価格は上昇しはじめ、5月6日にはバレルあたり70ドルまで回復したが、その後も下落は続いた。8月初頭には北海ブレント石油混合銘柄が1月15日以来はじめてバレルあたり50ドルの大台を割れ込んだ。市場が供給過多になるとの懸念からである。むろん一般消費者の視点からは、原油が安いことはよいことだ。独立系アナリストのアンドレイ・キプロヴィチ氏はそう語る。

    「消費者目線では誰もが勝利者だ。ガソリンも石油製品もガスも何もかも安いというわけだから。一方、経済というものは、成長するか、縮小するかである。金融市場を含む経済市場におけるバブルのふくらみがその指標となる。石油やガスの価格もそこには含まれる。市場価格には全てのことが反映されている。あらゆる期待、その他のものが。よって、私見では、いま原油価格が暴落することにより利益を得ているのは、非常に高度に発達した国で、実質的な需要があり、いわば張り巡らされた血管が経済全体を落ち着かせることが出来るような国、あるいは、非常に低価格で石油を生産可能な国のどちらかである。彼らはそうして得た巨額の富をもって、自らの国を建設し、その経済モデルの中で発展していく」

    しかしこうした展開に誰もが満足できるわけではない。何しろ石油から得られるお金は多くの産油国にとって将来への重要な投資であり、経済発展を助け、高度な指標をたたき出すために重要なのだから。いまや世界はほんの小さな息抜きしか得ることが出来ない。しかし、原油価格が今後どうなるかは誰にも予測できない、とアルファ・バンク上級アナリストのアレクサンドル・コルニロフ氏は強調する。

    「原油市場の現状は依然として極めて複雑だ。一方では、原油価格がある程度安定化しつつあり、バレルあたり48-50ドル程度で推移しており、短期的な予測は立つようになっている。他方で、原油価格の今後は多くのファクターに依存している。それらは現状、まことに予測が困難だ。その筆頭は米国における原油生産の状況であり、OPECの今後の原油の世界市場に関する戦略に対する決定である」

    ゴールドマン・サックス銀行のアナリストらの予測に戻ると、備蓄に関する情報を根拠に恐怖を植えつけようとする試みは彼らの前にも取られている。先にバンクオブアメリカ・メリルリンチは、保管場所の不足によって油価は1バレル13ドルまで下がると予測した。それは今年3月にも起こる、との予測だったが、実現はしなかった。

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