北朝鮮、労働者給与が数倍アップ

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朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)では事実上資本主義モデルに則って経営する実験的企業の数が増えており、給与額の数倍に増えている。有名なロシアの北朝鮮問題の専門家アンドレイ・ラニコフ氏は自身のブログにこう記している。

ラニコフ氏は中国にいる独自の消息筋の情報を引用し、すでに夏の時点で多くの企業で高度技能者の月給が30万~50万北朝鮮ウォン(およそ50~70ドル)と書いている。中国から受注する北朝鮮の重工業企業の場合、北朝鮮内のレベルに照らすと空前の給与額を受け取っている。

清津(チョンジン)にあるキム・チヘク記念冶金コンビナートの場合、高度技能者炉前工の給与は70万~100万ウォン(100~130ドル)。一般の北朝鮮労働者の給与はその3割から6割。
ラニコフ氏いわく、給与引き上げは高度技能を有す専門家を生産現場へ復帰させる必要性から生じているとして、次のような考察を示している。

「1990年代初頭、半ばに生産がストップした際は、高度技能労働者は大量に逃げ出した。こうした労働者を行政の力で現場にとどめようとされたが、全面的にはうまくいかなかった。その結果、今、北朝鮮の鉱山部門、重工業が中国からのうまみの大きい受注をうけるようになると、十分機能できるはずの企業でも、また15年、20年前に冶金用プラントが盗まれず、売り飛ばされることがなく、全てが保存されている企業でも働き手がいないことが痛切に感じられるようになった。労働者を市場から生産に引き戻すためには新たな独立採算制システムで働く役員らはこれだけの(多い)給与を支払い始めている。」

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