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    安倍首相

    露日は北極で協力できるか?

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    タチヤナ フロニ
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    安倍首相が率いる総合海洋政策本部は、北極政策を決定した。安倍首相は日本の北極政策について、「近年の北極の急速な環境変化により、温暖化等の地球規模での環境問題、北極海航路や資源開発の可能性、さらには安全保障環境の変化などが生じている。これらは、我が国の国益にも深く関わる新たな課題を国際社会に突き付けている」と述べた。首相官邸がサイトで発表した。

    日本の関心を引いているのは、まず、北極海航路を事実上1年通じて利用する可能性だ。北極海航路は、日本と欧州をスエズ運河経由で結ぶルートと比べて、航路距離が約40パーセント短い。その他にも、北極圏に世界のガス埋蔵量の30パーセント、石油埋蔵量の13パーセントが集中していることも、日本にとっては重要だ。ロシア科学アカデミー極東研究所日本研究センターのワレリー・キスタノ所長は、これらの資源の一部はロシア、米国、カナダ、ノルウェーの領海の下に眠っているが、残りの資源をめぐって激しい戦いが繰り広げられていると指摘し、次のように語っている‐

    「北極圏をめぐる争いは、今後非常に激しくなるだろう。これは、北極圏諸国の北極圏開発と北極海の排他的経済水域の確保に関するプログラムによって今すでに明らかとなっている。将来の『北極圏大国』が、必要な場合に備えて、自国の利益を力で守る準備をしていることも秘密ではない。例えばロシアでは、北極特別部隊の設置が進められている。膨大な資源が眠り、有益な北極海航路のある北極が、地球規模において世界で最も有望な地域の一つになることに疑いの余地はない。まさにこれこそが、北極への出口を有していない中国、日本、韓国などの国が、この地域に対して多面的な目標を抱いている理由だ。このような国々も北極への関心を表明している」

    一方で、中国と韓国は日本よりも先に北極評議会にオブザーバー資格を申請した。そのため、いま日本にとっては、日本が北極問題の「部外者」ではないことを示すことが重要だ。安倍首相は、「日本の強みである科学技術を更に推進し、これを基盤に北極をめぐる国際社会の取組において主導的な役割を積極的に果たしていく必要があると」指摘している。一方でキスタノフ氏は、日本が北極でさらに自信を持つために、ロシアが役立てるかもしれないとの見方を示し、次のように語っている‐

    「ロシアの国営企業『ロスネフチ』には独自の計画がある。『ロスネフチ』は計画を実現するために、日本の資金と技術をひきつけることを望んでいる。最近東京で開かれた会議で、『ロスネフチ』の社長がこのテーマに触れた。そしてこれは、資源を全く持たない日本の関心にも高いレベルで応える。日本の炭化水素エネルギーの輸入依存度は、100パーセントだ。うち85パーセントは、中東から輸入されている。北極大陸棚の資源は、完全に安全な状態で採掘され、日本へ送ることが可能だ。日本がこのような協力を行うかどうかは、日本が米国を前にこの問題でどれだけ自国の利益を擁護できるかにかかっている。米国は、あらゆる手を使って日本が北極でロシアと協力するのを妨害するだろう。米国はすでに対ロシア制裁で日本に強い圧力をかけた。もし日本が米国の意思に反して突然『ロスネフチ』との協力を望んだとしたら、米国は大きな不満を抱くだろう。米国は通常、日本に圧力をかけるために、『中国の脅威』と呼ばれるものを利用している」

    これは、近いうちにも北極が新たな地政学的対立の場となる可能性を意味している。

     

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