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    北朝鮮で韓国との主要な交渉担当者突然死

    北朝鮮で韓国との主要な交渉担当者突然死

    © AP Photo/ Vincent Yu
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    タチヤナ フロニ
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    29日、朝鮮民主主義人民共和国で、キム・ヤンゴン(金養健)朝鮮労働党統一戦線部長)が自動車事故で亡くなった。彼は、対南朝鮮、つまり韓国関係の担当責任者だった。キム・ヤンゴン氏が、対韓国関係において「穏健路線」の代表者で、最高指導者キム・ジョンウン(金正恩)第一書記に対しても一定の影響力を持っていたと見られている。実際彼は、韓国のインチョン(仁川)で開かれたアジア大会を視察した代表団の団長を務めたほか、今年の8月には南北交渉に参加し、国境での銃撃事件のあと高まった両国の緊張のレベルを下げることに成功した。

    北朝鮮のハイクラスの官僚が「交通事故で非業の死を遂げる」といった事件は、何も今回が初めてではない。2003年にも、韓国との関係を担当していたキム・ヨンスン(金容淳)労働党対南担当書記が、やはり事故で亡くなっている。彼は、2000年に実現した歴史的な南北最高首脳会談の責任者だった。彼も、キム・ヤンゴン氏同様、前の指導者キム・ジョンイル(金正日)氏に最も近い人物の1人とみなされていた。2013年に処刑された、現指導者キム・ジョンウン(金正恩)第一書記の叔父チャン・ソンテク(張成沢)氏も又、2006年に交通事故に遭っている。しかしその時は、大事に至らなかった。

    こうした事からロシア科学アカデミー経済研究所コリア・プログラムのリーダー、ゲオルギイ・トロラヤ氏は、今回のキム・ヤンゴン氏の突然の交通事故死について「実際上、北朝鮮の政治情勢が発展してゆく中で、陰謀によって生じた出来事」ではないかと見ている―

    「もちろん、彼が国の指導者の、何かひどい怒りを買ってしまった、まして以前にもう寵愛を失っていたのだからなおさらだといった推論を強く主張するのは、難しいと思われる。恐らく、自動車事故は仕組まれたものだったという主張も同じだ。そうした説の正しさを、我々は決して証明する事は出来ない。しかし、そうした説が確かなものだとの確信を持つことはできる。」

    韓国の専門家達は、恐らく北朝鮮は、キム・ヤンゴン氏のような韓国と対話のできる、経験豊かで協力に向けた意志を持つ官僚を、すぐには見つけ出せないだろうと見ているが、トロラヤ氏も同じ意見だ―

    「キム・ヤンゴン氏は、韓国との関係に長年にわたり取り組んできた最も権威ある人物である。韓国において彼は、大きな権威を持っており、非常に大きな経験を持ち、南北朝鮮の複雑な相互関係の状況をかなりよく理解している人物とみなされてきた。キム・ヤンゴン氏は、他の北朝鮮の指導者のように強硬ではないように思われた。この事は、南北関係の温暖化プロセスが見られた時には重要となった。温暖化プロセスは、大変複雑かつ病的に、絶えず後退を伴いながら、進んでゆく。しかし韓国のパク・クネ(朴槿恵)大統領が、自分の任期の最後の年を迎える以上、彼女にとって重要なのは、何らかの肯定的な遺産を残す事である。キム・ヤンゴン氏は、対話再開のプロセスでも、かなり重要な役割を果たした。今のところ、誰が彼の後任になるか明らかではないが、そもそも北朝鮮に、特別に韓国との関係に取り組めるようなリーダーがいるのかどうか、はっきりしていない。それゆえキム・ヤンゴン氏のポストに誰が任命されるのか、それによぅて彼の死が、偶然によるものであったのかどうかは、今後判断されることになるだろう。」

    観測筋はすでに、北朝鮮のマスメディアに、11月の初めに「姿を消した」かつての北朝鮮の№2、チェ・リョンヘ(崔竜海)氏の名が再び登場している事を指摘している。キム・ヤンゴン書記事故死に関連して作られた葬儀委員会のリストにも、彼の名前が記されている。そうした事から、まさに彼こそが、キム・ヤンゴン氏の潜在的後任候補だという声もある。他の後任候補としては、キム・ヤンゴン氏の次官だったヴォン・トヨン氏、キム・ヴァンス氏、メン・キョンイル氏、さらには祖国平和統一委員会書記局の副責任者チョン・チョンス氏などの名前が挙がっている。しかしいずれにしても、そうした人々は、韓国ではあまり知られていない。そうした事から、韓国との主要な交渉役には、南との作業経験のあまりない他のもっと有力な官僚が、そのポストに据えられる可能性もある。

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