14:00 2019年04月24日
大豆

将来、ロシア産の大豆が日本に輸入されるかもしれない

© Sputnik / Igor Ageyenko
オピニオン
短縮 URL
徳山 あすか
18401

昨年、新潟市とハバロフスクは姉妹都市になって50周年を迎えた。新潟市とロシアは多くの分野にまたがり息の長い交流をしているが、近年新しく農業分野での協力が注目されている。

スプートニクは、事業創造大学院大学・客員教授の能登谷巌(のとや・いわお)氏にお話を伺った。能登谷氏は、新潟市の参事で観光・国際交流部交流戦略担当でもあり、長年にわたってロシアと関わってきた。

能登谷氏「新潟は政令指定都市でありながら農業生産額がとても多い、ユニークな市です。例えば2004年からは、ロシア極東へのチューリップの輸出が始まりました。ロシア極東では色々な国からの花が輸入され、利用されています。ロシアでは3月8日の国際婦人デーに、日本の母の日のように花を女性に贈る習慣があるので、それに合わせてチューリップを輸出するようになりました。当時は航空路がありましたので、それを使って間に合うように運びました。2008年には12万5千本のチューリップを売ることができました。」

新潟-ハバロフスク間には1973年から定期航空路があったが、2011年の東日本大震災の後、中断したまま現在に至っている。定期航空路がないため(夏期のみヤクーツク航空のチャーター便が就航)チューリップの輸出量は激減してしまった。チューリップ業者は船便や成田からの航空便利用を余儀なくされている。

新潟からの輸出という面では、新潟の産品は野菜も果物も大変人気があるが、ロシアで栽培をすることに関して協力体制が敷かれたのはごく最近だ。

能登谷氏「第一回目の日露間の農業対話、いわゆる政府間の正式な情報交換を行ったのは2013年の5月が初めてです。この年の初めに行われた首脳会談を受け、農業分野での交流を始めようということになりました。新潟は農業が盛んな土地ですし、ふさわしい人材がいます。特に沿海地方での農業協力をしていく意向をロシア側にも伝え、調査・検討を開始しました。沿海地方にはすでに多くの中国・韓国企業が進出して農業生産を行っていますが、日本の安心・安全でおいしい産品への期待は非常に大きいので、その期待にぜひ答えていきたいと考えています。

ただ、耕作していない土地が非常にたくさんあり、それをどうするかは簡単な問題ではありません。2014年から、新潟大学と、ウスリースクにある国立沿海地方農業アカデミーが協力し、遺伝子組み換えではない大豆の試験栽培を行っています。土地の広さの違いもあってロシアの栽培方法と日本の栽培方法は大きく異なっており、日本の栽培方法にロシアの学者が大変な関心をもっています。2016年も継続して、この研究を行うことになると思います。」

ロシアは広大な土地があるため種まき時に時間的な効率を優先し、密度に関係なく種をばらまくが、日本では等間隔をあけて栽培する。ロシアの学者らは、日本の栽培方法の、種を効率よく使うという点に注目している。まだ、どのようなやり方が最適なのか答えは出ておらず、将来的に判断していくことになる。日本の協力は栽培方法の比較だけではなく、農業機械や肥料にも及ぶと考えられる。日本の農業機械はサイズが小さいので、広い土地で栽培するロシアでは役に立たないかと思いきや、日本の農業機械の中古品はロシア極東で広く利用されており、中古品販売店もある。

能登谷氏は「将来的には、日本の技術・資材も活用した双方にメリットのある栽培方法で栽培された産品を、日本に輸入するという可能性も十分あるのではないか」と述べている。

関連:

日本人専門家「ロシアからの原油調達でリスク分散」
日本生まれの抗がん剤、ロシアの必須医薬品になる
孤児院の子どもたち、日本のラーメン初体験
タグ
日本, ロシア
コメント・ガイドディスカッション
Facebook経由でコメントスプートニク経由でコメント
  • コメント