核武装をはかる韓国

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韓国指導部は1年半以内に核武装する計画だ。韓国与党、セヌリ党のウォン・ユチョル院内代表がこうした声明を出した。 米国が傘を貸してくれるかもしれないが、お隣から傘を借りなくても済むように、韓国議会は自分のレインコートを持つことを望んでいる。ウォン氏によれば、これが核武装の必要性の根拠である。

ロシア科学アカデミー朝鮮研究プログラム代表のゲオルギイ・トロラヤ氏によれば、韓国は核武装計画を60年代から構想していたが、何らの良い結果ももたらされなかった。

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「60年代、当時の大統領で、現代韓国の創建者でもあるパク・チョンヒは、米国依存の脱却を求めた。70年代初頭、ニクソン訪中で米中関係が緩和されると、同盟国である米国は韓国を手放してしまうのではないか、との懸念から、核武装志向がより一層強まり、核開発が活発化した。一説によれば、パク・チョンヒは1978年、部下らに対し、内密に、80年のパレードでは完成した原子爆弾を披露できるだろう、との見通しを語っていた。しかし、それからほどなくして、パク・チョンヒは殺害された。側近の韓国中央情報部長による暗殺である。陰謀の当事者らは当時、暗殺の動機はパク・チョンヒの核武装志向が米国の気に入らなかったことにある、と語っていた。90年代に北朝鮮が核開発に邁進するようになると、再び韓国で核武装論が高まった。韓国は秘密裡に、核爆弾用プルトニウム製造技術に関する実験を続けていた。しかしすぐに手を抑えられ、開発中止を余儀なくされた」。

したがって、ウォン・ユチョル氏の威勢のいい声明に反して、韓国は自前の核兵器の製造からは遠いところにいる。そう語るのは軍事専門家のウラジーミル・エフセーエフ氏だ。

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「韓国領内には今、核兵器製造のために必要不可欠な、ウラン濃縮施設が存在しない。それを建設するには数年がかかる。それから技術開発が必要になる。たとえば、武器用ウランをさらに加工し、核爆弾に作り替えるための、熱拡散ウラン濃縮技術を開発することになる。2つ目の方法は、武器用プルトニウムをもとに爆弾を作るというもの。これは北朝鮮のようなガス黒鉛炉か、ロシアのような重水素炉で出来る。しかし、このような原子炉の建造にも時間がかかる。こうしたことから、韓国が核装置を持つには少なくとも5年がかかると言える。その核装置を完全な核弾頭にするのに、さらに一定の期間が要る」。

トロラヤ氏によれば、韓国が仕事を完成させるのを、これまで同様、米国が阻むだろう。韓国の次には日本が、その次には台湾が核を欲しがるだろうことは、米国もよく承知している。そうなれば地域情勢はもはや米国のコントロールを越え、予測は困難になる。

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