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    北朝鮮 金正恩最高指導者

    日本の対北朝鮮制裁は中国による制裁ほど痛みは伴わない

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    日本政府は臨時閣議を開き、北朝鮮への独自の制裁措置を決定した。先に日本政府は、北朝鮮が核実験と事実上の弾道ミサイルを発射したことを受け、国家安全保障会議の閣僚会合を開き、北朝鮮に対する日本独自の制裁強化を決めていた。

    制裁措置には、「人道目的」を含む北朝鮮船舶の入港禁止が含まれている。また北朝鮮に寄港した第3国の船の入港も禁止される。さらに北朝鮮籍者の日本への入国禁止や、北朝鮮に渡航した朝鮮総連関係者の日本への再入国も禁止となったほか、北朝鮮を訪問した在日外国人の核・ミサイル分野の専門家も再入国の禁止対象とされた。その他にも、10万円以下の人道目的での送金を除き、北朝鮮向けの送金が原則禁止されるほか、資産凍結の対象となる北朝鮮の核・ミサイル計画などに関連する団体・個人も拡大される。

    これらの措置の一部は以前、北朝鮮に対して発動されていた。しかし2014年に日本政府と北朝鮮当局が日本人拉致被害者の新たな調査を実施することで合意した際に解除された。菅官房長官は、「対話と圧力、行動対行動という一貫した方針のもと、拉致、核、ミサイルという諸懸案の包括的な解決を目指し、関係省庁間で緊密に連携をとりながら、これらの措置を着実に実行に移していく」と述べ、拉致問題については、解決に向けて粘り強く全力で取り組んでいくと指摘した。NHKが報じた。

    朝鮮に関するロシア人専門家のアンドレイ・ラニコフ氏は、日本の制裁と西側の集団的行動は、そこに中国が加わらなければ北朝鮮指導部に強い影響を与えることはないだろうとの見方を示し、次のように語っている-

    「私は、制裁面の主な要因となっているのは中国の立場ではないかと思っている。なぜなら北朝鮮のほぼ全ての貿易は中国経由で行われているからだ。もし中国が何らかの形で制裁を妨害すると決め、制裁の回避で北朝鮮を助けるとしたら、制裁の効果は非常に小さくなるだろう。一方で中国が中立な立場を取ると決めたら、北朝鮮への打撃は実感されるものとなるだろう。しかし破滅的なものとはならない。もし中国がもう少し積極的に行動したならば、北朝鮮の金正恩第1書記にとっては深刻な問題となるはずだ。中国は北朝鮮の若い指導者である金正恩氏の勝手な振る舞いに憤慨している。しかしこれに関する米国の圧力も中国の苛立ちを呼んでいる。しかし米国の立場を考慮することはすでに中国にはできない…」

    ラニコフ氏はまた日本の制裁について、日本から北朝鮮への資金の流入は、日本で生まれる北朝鮮人の新たな世代と共に少なくなっているとの見方を示している。若者たちはもう自分の「歴史的祖国」を理想化してはおらず、北朝鮮を目指すこともなければ、なぜ北朝鮮に資金を送らなければならないのか理解できないだけでなく、理解しようともしていないという。
    なお日本人拉致被害者についてラニコフ氏は、この問題は日本が北朝鮮に提示しているリストに含まれる拉致被害者自身とは別の局面へ移ってしまったため、事実上解決できないだろうとの見方を表している。約400人からなる最新の拉致被害者リストには、過去50年間に日本で行方不明になったほぼ全ての人が含まれている。

     

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