ロシアの極東では、今も日本の中古車がたくさん走っている。しかしロシアに外国自動車メーカーの組立工場が建設されたり、また自動車ローン・プログラムなどのおかげで、ここ数年の間に新車が増えた。一方で経済危機に関連し、過去2年間で多くのロシア人にとって新車は手の届くものではなくなってしまった。そして自動車の「セカンドハンド」への関心が再び高まっている。
「カープライス」社のエドワード・グリノヴィチ最高経営責任者(CEO)によると、日本市場は中古車販売のための専門的なサービスにとって非常に収益の多い市場であり、日本には自動車の個人売買による「グレーゾーン」での売買がほぼないため、「カープライス」社の国際展開のために日本が選ばれたという。グリノヴィチ氏は、次のように語っている-「ロシアには今まで中古車販売の方法が2つありました。一つは、個人売買です。これは不可解なルールと高いリスクを伴い、価格も比較的高いグレーで不透明な体系です。2つ目は、トレードイン(下取り)です。ここでは車の買取価格はかなり低いものの、そのかわりに早く売ることができます。私たちは、この2つのよいところを組み合わせて、西側のような中古車販売のオンラインオークションを開設することにしました。『カープライス』には2つのオークション形式があります。1つは長期オークションで、価格は設定され、すでに車も手元にあるもの。2つ目は、販売の大部分を占めているエクスプレス・オークションで、リアルタイムで行われます。私たちの自動車ディーラーの多くは、オフライントレードでドイツや日本から中古車をロシアへ運んできた1990年代から自動車オークションでの経験を持っています。私たちは今、中古車市場におけるロシア最大手のプロのオンラインプラットフォームです。私たちは飛躍的に成長しており、私たちの大きな目標は、中古車の買い取り額と販売額でロシアのナンバーワン企業になることです。」
現在、インターネットのロシア・セクターの利用者の半数以上の4000万人以上が、ネットで商品やサービスを購入している。その大半は、電子機器や家電、衣類、また食品の宅配だ。一方でインターネットで高い買い物をするのを好まない人たちもいる。高価な買い物をする場合には、インターネットで購入する前に、まず一般の店舗で商品をみて確かめるのがほとんどだ。「カープライス」の平均購入価格は数十万ルーブル。一般的にオンラインオークションで自動車を購入するのは市場のプロたちだ。しかし、その後の最終消費者とのやり取りの方法は、オークションサイト「イーベイ」で靴を買ったり、あるいは「ユルマート」でスマートフォンを購入する通常のネット利用者たちとのやり取りとなんらかわりはない。
「カープライス」プロジェクトが始動したのは2014年夏。現在「カープライス」の支店はモスクワに15ヶ所と、ロシアのその他の地域に10ヶ所ある。そしてこの度ここに、東京支店が加わった。
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