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    金正恩第一書記

    北朝鮮の核ミサイルは本当に恐れるに足りるか?

    © REUTERS/ KCNA
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    タチヤナ フロニ
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    金正恩第一書記は、今後も核弾頭や弾道ミサイルの実験を続ける、と宣言している。朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)が間もなく核兵器を完成させるということは、本当に起こり得るのだろうか?

    北朝鮮がミサイルや核技術の分野で大きな進歩を遂げたのは事実だが、すべての問題が克服されたわけではない。ロシアの軍事専門家ウラジーミル・エフセーエフ氏はそう語る。

    「ある情報によると、北朝鮮の第三の核実験では、核弾頭に使用可能な、相当小型の核爆弾が用いられた。今年2月の初めに重量200㎏もの衛星が打ち上げられたことも、北朝鮮の技術が進歩していることの証だ。『北朝鮮は熱核兵器の開発に取り組んでいる』との情報もある。しかし、こうした開発には、非常に多額の資金が必要だ。ゆえに、おそらく、今後数年間でこうした兵器が完成されることはない。しかし、北朝鮮は、核爆弾をブースト、つまり、強化することは出来るだろう。核爆弾の威力が20キロトン程度にまで高められる可能性はある。ただ、目下、北朝鮮は、緻密な大気の層を通る際に弾頭を保護するための耐熱コーティング技術に集中している。このようなコーティングがなければ、ミサイル本体の燃焼と損失は不可避である。この問題が解決されたら、次のステップは、弾頭の飛行試験を行い、遠隔測定データを集めることである。それなくして、弾道ミサイルを用いて核弾頭を正確にターゲットに届けることは出来ない。こうしたテストがすべて完了してはじめて、『北朝鮮は戦略的抑止力を手にした』と言える。韓国や日本は強力なミサイル防衛システムを持っている。自由落下型核兵器を持っていても、それで有効な攻撃ができるとは限らないのだ」

    しかし北朝鮮は、ロシアと中国を含む国際社会全体の支持のもと採択された、国連安全保障理事会による厳しい制裁を受けている。こんな中でどうやって、核ミサイル開発に必要な技術を取得できるのか。エフセーエフ氏は次のように語る。

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    © REUTERS/ Thomas Peter
    「基本的な部品や技術は、すでに北朝鮮は持っているのだと思う。また、国連決議によって、北朝鮮への物資の輸送は検査を受けているが、だからといって、核開発につながるような資材が、たとえば中国・北朝鮮の国境を通って、送られていないかどうか、絶対的な保証はない。加えて、制裁の中で技術や特定の機器が秘密裏に譲渡されたケースは、これまでにもあった。その点は理解しておくべきだ。そのことは一番最近の人工衛星打ち上げによっても確認されている。ロケットの一段目の打ち上げに西側の技術の適用の痕跡が見つかったのだ。また、耐熱コーティングの開発にドネプロペトロフスク市にあるウクライナの設計事務所『ユジュマシ』が携わっていることを示す間接的な証拠もある。これが事実なら、旧ソ連圏から北朝鮮への重大な技術漏洩がある、ということになる。加えて、北朝鮮が中国の耐熱コーティングを使用していることも知られている。これは以前、中距離弾道ミサイルに使用されていたものだ」

    北朝鮮が核ミサイル開発を進めたなら、韓国領土にミサイル防衛システムが大規模に展開されることになるだろう。イスラエルのミサイル防衛システムによく似た、様々なレベルの兵器が配備される。そうなれば、朝鮮半島のミサイル軍拡競争は活性化するだろう、とウラジーミル・エフセーエフ氏は語る。

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