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    北朝鮮:罪なき罰は真の犯罪を誘発する

    北朝鮮:罪なき罰は真の犯罪を誘発する

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    タチヤナ フロニ
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    韓国国防省(国防部)の文尚均(ムン・サンギュン)報道官は「北朝鮮は、弾道ミサイル用の熱核弾頭の実験に向け準備している」と述べた。

    ロシアのコリア問題専門家アレクサンドル・ヴォロンツォフ氏は、このムン報道官の発言の中の「北朝鮮は準備している」という部分が、重要だと見ている。

    以下ヴォロンツォフ氏の見解を抜粋して、皆さんのお伝えしたい。

    「実際これまで、北朝鮮は、彼らがしなかったことに対する制裁によって罰せられてきた。長距離戦略弾道ミサイルの打上げ実験は、まだ行われていない。打上げられたのは、人工衛星で、それも一回目は失敗、二度目にやっと成功した。人工衛星打上げに対し罰を課すのは、国連の権威を台無しにする。なぜなら、宇宙空間の平和的開発は、国際法により、例外なくすべての主権国家に保証されているからだ。北朝鮮以外、すべての国が可能なことなのだ。

    ミサイルの専門家らは、人工衛星の打上げと長距離弾道ミサイル実験の間の違いを非常に良く理解している。人工衛星は、運搬ロケットにより軌道上に投入されるが、地球表面のあるポイントから別のポイントに『貨物』を運ばなければならない弾道ミサイルは、衛星よりも大変複雑で高価なものを沢山搭載している。特に、地球に戻る際に厚い大気圏の中で燃え尽きないように特別の防護カバーを備えている。そして標的に誘導するシステムもついている。人工衛星の動きは、一方向のロケットの動きだ。地球上へは、何も戻ってこない。軌道までの距離は、せいぜい100キロから150キロに過ぎない。一方、大陸間弾道ミサイルの場合は、何千キロも飛行しなければならない。

    あらゆる事から判断して、北朝鮮は『自分達がしなかったことに対しても、やはり罰せられるのなら、してしまう必要がある』と決めたようだ。今も北朝鮮国内では、大陸間弾道ミサイル製造に向けた措置が講じられている。これは、今後北朝鮮が核実験を放棄するつもりのない事を考慮するなら、不安を呼び起こす。北朝鮮は今や、何らかの実験を、事実上ノンストップで行っているからだ。」

    北朝鮮は、自分達がなぜそうした行動をとるのかについて、米国の側からの敵対的政策、そして絶えず繰り返される脅威を理由として挙げている。大規模な米韓合同軍事演習を見ても、北朝鮮の最高指導部殲滅に向けた宣戦布告なき先制攻撃が仕上げの段階に入っている事は、明らかだ。制裁と合わせ、米国や同盟国のこうした行為は、北朝鮮を核ミサイルプログラム発展の道にますます追いやっている。

    「北朝鮮は、何度となく米国に対し、新たな平和合意調印の開始を提案してきた。なぜなら1953年の臨時停戦合意は、すでに古くなってしまったからだ。昨年北朝鮮は、全く抜本的な提案を出した。米国は軍事演習を凍結し、北朝鮮は核実験を凍結するというものだ。しかし米国とその同盟諸国は、北朝鮮が一方的に、自国の核プログラムを放棄すべきだとの要求を持ち出した。これは、事実上、何の保証もない北朝鮮の降伏を意味するものだ。歴史は、前提条件の遂行が誰かを助けた例は少ない事を物語っている。北朝鮮指導部は、リビアのカダフィ政権の悲しい二の舞を踏みたくはない。彼らは、自分達の条件で交渉する用意ができている。 まずは平和条約を結ぶ。信頼の雰囲気ができれば、核ミサイルプログラムのようなデリケートな問題も話し合う事は容易だろう。」

    とはいえ米朝交渉の為の秘密のチャンネルについて、そうしたものはないと断言する事は出来ない。 世界が、思いもかけず、米朝が何らかの合意に達したと知ることもよくあることだ。例えば1994年、米国と北朝鮮は枠組み合意に達し、それにより北朝鮮の核プログラムは凍結された例がある。合意が効力を発していた8年の間、朝鮮半島は実際、最も穏やかな時代だったと言ってよい。

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    核兵器, 韓国, 北朝鮮
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