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    安倍首相

    ソチでの会談:安倍首相は何に期待しているのか?

    © AP Photo/ Shizuo Kambayashi
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    タチヤナ フロニ
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    先日ジャパンタイムズ紙は、ドイツのメルケル首相が2015年3月に日本を訪れた際に、安倍首相にNATO加盟を提案したと報じた。だが安倍首相は、このような可能性について公に議論するのは、北方領土問題に関する露日協議を袋小路に追い込む可能性があるとして断ったという。

    日本は、NATOの「グローバル・パートナー」には入っているものの、NATO加盟国ではない。そのためジャパンタイムズは、メルケル首相の提案が実現される確立は極めて低いと指摘した。しかし、所謂メルケル首相の「思いがけない提案」に関する記事が掲載されたのは、5月6日にロシアのソチで安倍首相とプーチン大統領が会談する前のことだった。露日関係の専門家で、モスクワ国際関係大学の教授でもあるドミトリー・ストレリツォフ氏は、次のような見解を表している-

    「日本がNATOへ加盟する現実的な可能性は、恐らく存在しなかったと思われる。日本は地理的に北大西洋ブロックには属しておらず、日本憲法によると、日本が何らかの軍事ブロックに入る可能性は制限されている。ジャパンタイムズに記事が掲載されたのは、近いうちに予定されている安倍首相のソチ訪問に関係した一種の陰謀をさらに張り巡らせるためのものだと考えられる。知られているように、ロシアはNATOに断固として反対の立場を取っており、これは露日間における新たな合意の可能性を防ぐためのロシアおよび日本に対する一定の圧力の可能性がある。なぜなら2016年は、両国の合意達成にとって最善の年だからだ。」

    安倍首相は、元衆議院議員の鈴木 宗男氏との会談で、米国は選挙で忙しくなり、日本への手綱を緩めるため、日本とロシアにとっては新たなチャンスとなるとの旨を説明したという。ストレリツォフ氏は、これは日本の首相をさらに粘り強くさせるとの見方を示し、次のように語っている-

    「米国では来年すでに新たな大統領が存在し、恐らくその人物はロシアに対してより厳しい外交政策を取るだろう。日本にとっても衆議院選挙が迫っており、安倍首相の行動はその状況とさらに関係を持つようになるだろう。なお日本は、主に米国の圧力の下で環太平洋パートナーシップ(TPP)協定に署名し、国家安全保障上の一連の法律を承認し、十な説得力を持ってすでに日米同盟への忠誠を証明した。そのためまさに今、米国が忠誠でないとして安倍首相を非難するのは難しいだろう。安倍首相は今、駆け引きや何らかの妥協的決断をするための十分な可能性を持っている。そして、それらがソチでの会談で、何らかの形で現れる可能性もある。」

    日本は、何に期待しているのだろうか?ストレリツォフ氏は、中国の要素という政治的計算だと指摘し、次のような見方を表している-

    「日本は、ロシアが中国への関心を失うのではなく、複数のプロジェクトへの支援や融資不足に関連していくつかの失望を経験することに期待している。ロシアは今、自国の政策を東で多角化する課題に直面しており、日本は、ロシアがそのパートナーの輪を広げようとすることに期待している。

    さらに日本は、クレジットラインや技術支援、新プロジェクトの始動などによって、実際に経済支援でロシアに『配当』を与えることができるだろう。第2の点は、西の要素だ。見たところ日本は、ロシアと西側の関係正常化の橋となり、対制裁政策の負の影響を排除することができるとして、ロシアの説得に成功すると考えている。そしてロシアが平和条約と領土問題でより譲歩するようになると考えているようだ。ロシアはそのような行動に出るだろうか?恐らくロシア側からなんらかの画期的な決定が出されることはないだろう。知られているように、日本は4島譲渡の定式に基づいて十分に保守的な立場を堅持している。そのため主な策略は、日本が何か新しいものを提案して、どれだけ努力するかということにある。」

    なおストレリツォフ氏は、「いずれにせよ何らかのポジティブな前進はあるだろう」との見方を示し、安倍首相の訪問は、露日関係に改善の傾向が見られる中で行われると指摘した。

     

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    露日関係, 安倍晋三, ロシア, 米国, 日本
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