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    モスクワに天才ジュニア・ピアニスト集合!

    モスクワに天才ジュニア・ピアニスト集合!

    © 写真: Grand Piano Competition
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    リュドミラ サーキャン
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    5月5日モスクワで、著名なロシア人ピアニスト、デニス・マツーエフが発起人となった第一回国際ジュニア・ピアノコンクール「Grand Piano Competition」の決勝が行われた。

    このコンクールは、ジュニア・ピアニスト達にとってのチャイコフスキー・コンクールと言ってよい存在で、レベルも大変高い。コンクールの規定も一級だ。第一に、参加者は16歳以下でなくてはならない。第二に、コンクールは大人と同じやり方、つまりソロ演奏(第一次予選)とオーケストラとの共演(第二次予選)をこなした後、最終選考へと進む。そしてコンクールの開会式と閉会式は、大人のコンクールと同様に、モスクワ音楽院の大ホールで催される、といった具合だ。しかし当然ながら、大人のコンクールとは違った特徴も存在する。それはまず、参加者に、大人の大会ほどのライバル意識や精神的緊張感がなかったという点だ。また15人の参加者全員に、何らかの賞が授与されたことだ。コンクール参加者本人達も、この驚くべき友好的雰囲気について語っている。

    コンクールで入賞したロシアのイワン・ベッソノフ君は、次のように述べている-

    「みんなコンクールに出ているんですが、みんな笑顔なことが多いんです。なぜなら、まず第一に参加者みんなが賞をもらえ、それが嬉しいからです。ほかのコンクールだとこうはいきません。みんな顔をしかめて歩き回っていますし、気持ちを尖らせています。」

    やはり入賞したロシアのワルワラ・クトゥーゾワさんも、同じ考えで、次のように話してくれた-

    「コンクールでドキドキすることはありませんでした。なぜなら、ホールでは、コンクールについてもう考えなくていいといった幸せな雰囲気の中で演奏できたからです。」

    15人の才能に恵まれた若きピアニストの中から、より優れた演奏家を選び出すのは、第一回国際コンクール「Grand Рiano Competition」の審査員にとって容易ではなかった。若きピアニスト達は皆、技術的にミスのない演奏を披露し、様々なクリエイティブな個性を鮮やかに完全に発揮して見せたからだ。

    そうした中、発表されたのは次の7人の名前だった。

    イワン・ベッソノフ(ロシア)、奥井紫麻(オクイ・シオ・日本)、ジョージ・ハリオノ(英国)、サンドロ・ナビエリゼ(グルジア)、アレクサンドル・マロフェーエフ(ロシア)、ワルワラ・クトゥーゾワ(ロシア)、ティン・フンリャオ(中国)。

    5月15日に12歳になるという若さにもかかわらず、奥井さんは、すでに有名人だ。彼女は、モスクワ音楽院のエレーナ・アシュケナージ先生の生徒で、ジュニアを対象にした多くの国際コンクールや国内コンクールで何度も優勝しており、日本や諸外国でのコンサートに何度も出演している。奥井さんは、ロシアでは、モスクワ音楽会館やチャイコフスキー・コンサート・ホールで演奏経験があるが、モスクワ音楽院の大ホールで演奏したのは今回が初めてだった。コンクールで奥井さんは、ご自分の好きなグリークのピアノ協奏曲を見事に演奏した。彼女は、スプートニク日本のインタビューに次のように答えてくれた-

    「私の夢がかないました。私は、モスクワ音楽院のあの伝説的な舞台でとても演奏したかったのです。神経質にならないよう、自分の大好きなコンチェルトを弾く幸せな感覚を保とうと努力しました。」

    コンクールは、世界の音楽界から高い評価を受け、提唱者のデニス・マツーエフ氏本人も、その成果に満足を感じている。彼は次のように述べている-

    「音楽院の大ホールやラフマニノフ・ホールの舞台に立った若い音楽家達は、もうジュニアではなく成熟したアーチストです。今やすでに彼らは、本格的なコンサート活動をする用意ができています。彼ら一人一人には、それぞれ大きな個性があります。私達のコンクールで最も肝心なのは、どんな賞を取ったかではありません。私達の音楽家各人が、まさに並外れた才能なのだということです。」

    次回のコンクールは、2年後に開かれる。その間にまた、新しい才能が育つだろう。モスクワでの国際ジュニア・ピアノコンクール「Grand Рiano Competition 」への参加希望者は、今後もどんどん増えてゆくに違いない。

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    音楽, ロシア
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