17:32 2020年08月14日
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三菱自動車と日産自動車は、資本提携に関する協議を認めた。話し合いは、スキャンダルと三菱自動車株の急落を背景に始まった。

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© Sputnik / Vladimir Astapkovich
4月、三菱自動車の指導部は、25年にわたって燃費試験で不正行為を行っていたことを認めた。これを受けて三菱自動車の株価は40パーセント以上暴落した。日本では、「eKワゴン」、「eKスペース」、「デイズ」、「デイズルークス」の生産が中止された。なお、さらに10車種が燃費データの不正問題をめぐるスキャンダルに巻き込まれる可能性があり、そこにはロシア市場で販売されている「パジェロ」と「アウトランダー」も含まれる。ロシア連邦技術規制・度量衡局は、三菱自動車のロシア駐在員事務所に対し、同問題の解明とその結果によって現行の法律に従って承認された決定を知らせるよう求めたことを発表した。

一方で、この提携へとつながったスキャンダルにもかかわらず、三菱自動車と日産自動車は、パートナーシップを戦略的同盟にまで拡大する意向だ。そしてこの物語の中で何よりも興味深いのは、そこで主要な役割を担うのが日本人ではないという点だ。国際経済研究所の日本の専門家エレーナ・レオンティエワ氏は、次のような見解を表している-

「この物語の主役は、世界クラスの経営者カルロス・ゴーン氏です。ゴーン氏は、生まれはレバノン系のキリスト教徒で、教育はフランスで受け、アラビア語と日本語を含む5か国語を話します。日本ではゴーン氏が身内のような存在となり、日本の国民的英雄と考えられています。これは極めて珍しいことです。なぜなら日本では外国人に対して非常に控えめな態度がとられるからです。ゴーン氏はなぜ有名になったのでしょうか?それは1999年に日産自動車を深刻な経営難から抜け出させたからです。ご存知のように日本には自動車メーカーがたくさんあります。国内市場2位の日産が、市場での地位を失い始めた時、ゴーン氏は日産の支出を最適化することに成功し、日産は深刻な経営不振から回復しました。そして今、三菱の順番が回ってきました。なお三菱は自動車製造のみに携わっているわけではありません。三菱は、重機やボイラー、エンジンの製造に膨大な投資があります。そこには船用や航空機用も含まれます。すなわち自動車産業は、三菱の主要ビジネスではありません。一方で三菱は、電気自動車に取り組み、9車種を発表し、賞賛されました。しかし悲惨なスキャンダルが勃発した結果、人々の誤解を招きました。そしてこのスキャンダルを背景にカルロス・ゴーン氏が三菱自動車の再建を提案したのです。今日、日本のあらゆる自動車メーカーが国境を越えた『多国籍クラス』となっています。そしてカルロス・ゴーン氏はまさにこの『多国籍クラス』の経営者です。ゴーン氏は、仏ルノーの取締役会のメンバーに選ばれ、2013年からはアフトワズの取締役会も率いています。すなわち同時に多くの国で複数の方向性で活動しているのです。日本の新たな自動車同盟の主役は、このような人物なのです。」

日本にとって自動車産業は非常に重要であるため、もしそこで何らかの困難が生じた場合、日本経済全体に不協和音が出始めるとの意見もある。その信憑性はいかに?レオンティエワ氏は、部分的にはその通りだと述べ、次のような見方を表している‐

「あらゆる自動車組み立て産業は、第一に膨大な数の関連部門を一つにするコンベアです。そしてもちろん、どこかで危機が起こった時、その鎖の全てが影響を受けて苦しみます。今日ほぼ全ての世界経済が、バリューチェーンの原則に基づいて構築されています。フクシマで恐ろしい事故が発生した時、海の近くにある原発と一緒に、自動車用の塗料や添加剤を製造していた小規模の工場が複数破壊されました。これらの工場の代わりはありませんでした。そしてある期間、これは実際に日本のビジネスを悩ます大きな問題となりました。そのため、もちろん自動車産業の役割は日本経済にとって非常に重要であり続けています。」

現在、三菱自動車と日産の様々な提携案が話し合われている。しかし日産が三菱自動車の株式の3分の1超を所有することがすでに明らかとなっている。三菱自動車と日産は、購買、車両プラットフォームの共用、技術交換、生産拠点の共用などの分野での協力で合意した。交渉は年内に「クローズ」される見込みだ。

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