13:26 2019年05月26日
北朝鮮にしたいほうだいしていいと許可したのは米国

北朝鮮にしたいほうだいしていいと許可したのは米国

© AFP 2019 / Jung Yeon-Je
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アンドレイ イワノフ
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31日、岸田外相は朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)が行った中距離ミサイルの発射実験に憤慨し、重大な挑発行為と呼んだ。だが、岸田氏の憤慨はまったくの徒労におわった。なぜか? これについてモスクワ国際関係大学、国際調査研究所のアンドレイ・イヴァノフ上級研究員は次のような考察を表している。

「射程距離が最高3千キロのミサイル発射がうまくいかなかったことが問題ではない。困るのは北朝鮮がミサイルを発射し、核爆弾を爆発させ、様々な国際的責務に違反しておきながら、米国が全世界に説いていることに対しては厳格にこれを遵守して行動しているということなのだ。

米国がメキシコ、キューバ、ベトナム、グレナダ、ユーゴスラビア、イラク、アフガニスタン、リビアといった国に対しては軍事的な攻撃をしかけては常に国際法を侵している事実は誰にも秘密ではない。米国はいつも攻撃の言い訳を見つけ、全人類に対して、自分たちは自由と民主主義を擁護しているのだと説いて聞かせている。全人類のなかでも米国の支援に頼っているか、または自国領内に米軍基地を抱える一部は、この説明を信じているふりをしている。だが米国人自身だって分かっているのだ。全人類の一部が平和、自由、民主主義の擁護の御伽噺を私たちは信じていますよというふりをして、米国を騙しているのだということを。そりゃそうだろう。これを信じられるとすれば、正真正銘の大ばか者だけだ。だから米国人は自分たちが全面的に操作するマスコミや欧州、アジアの政治家らの力を借りて全人類に対し、このように行動できる権利を持つ国は世界広しといえども米国だけであるというところを必死で吹き込もうとしてきた。そうでなければ世界はカオス状態になってしまう。そうしたカオスを起こさないために米国は、米国と同じことが自分にも許されるとうぬぼれる国は厳しく罰するからな、と誓ったわけなのだ。

だがここ最近、米国はどうやらこの鉄則を変え始めたようだ。これはロシアのテレビで人気のトークショーで始まった。トークショーに様々な政治家、政治学者らを呼び、これに米国人まで加えて討論が行われる。米国はいつも嘘をつき、約束を破り、攻撃的な行動をとることについてのロシア人参加者からの批判に答え、米国人の参加者は、昔だったらそんなことは米国はしていないと憤慨したはずだろうが、なんといっても米国はモラル度の高い国であるからして、『なんでまぁ、ロシア人さんよ、いつも米国批判ばかりされるんですか?いいですか? これは競争なんです、ライバル競争ですよ。怒ってばかりいないで、ロシアも米国と同じように振舞ったらよいではないですか』といい始めたのだ。

ロシアだって、実のところは米国の許可などなくともずいぶん前から米国と同じように振舞っている。ロシアがアピールしたものは次の通り。南オセチアをグルジアの攻撃から守りました、クリミアは地元住民の選択でロシアの構成体に戻りました、ウクライナの攻撃を受けているドネツクとルガンスクの住民に支援を行っていますよ、シリア情勢に介入しましたよ、というものだ。だが、ロシアのテレビ界に出演する米国人政治学者の発言はロシア政権に対して、ロシアが緊急事態では米国人に劣らず断固とした態度で行動しており、正しい行動をとっていることを補足的に裏付けていることになる。

こうしたトークショーをモスクワに勤務する北朝鮮人が見ていることは間違いない。米国人政治学者らが、米国みたいに行動しなさいよ!と呼びかけたことに、彼らが注意を向けたとしてもおかしくない。そうであれば、北朝鮮が米国の熱心な教え子になったことを誰が非難できるだろうか?」

 

 

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米国, 北朝鮮
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