17:21 2021年01月27日
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7日、ロシア・セヴォードニャが主催するフォーラム「ジャーナリズムの新たな時代・メインストリームとの別れ」が閉幕した。プーチン大統領が来場し会場を沸かせたほか、各国から集まった気鋭のジャーナリストらが真剣な議論を行った。日本からは、日露関係に詳しいNHKの石川一洋(いしかわ・いちよう)解説委員が本フォーラムに招かれた。

第2セッション「新しいメディア・情報の自由の保証」ではスプートニク通信社のアントン・アニシモフ社長がモデレーターを務め、検閲と自己検閲の問題、および情報の信頼性について議論が交わされた。ギリシャのニュース通信社の社長、ミハイル・プシロス氏は、検閲は世界中どこにでも存在している、検閲には2種類あり、単なる検閲は「政府や当局が、ある情報を見ることを禁じ、ブロックすること」で、自己検閲は「報道の結果を恐れるあまり、ジャーナリストが何らかのファクターをあえて報道しない」ことであると指摘した。セルビアの通信社「Tanjug」の社長、ブランカ・ジュキチ氏は「従来のメインストリームは既に死んだと思っている。何が検閲か、という定義は様々だが、ある情報を得る過程で、それを得られるかどうかに差をつける、これも検閲だ。Googleは現代の最大の検閲機関だ」と述べた。

第3セッション「独占の終わり・オープンな情報の世紀」には、ウィキリークスの創始者ジュリアン・アサンジ氏が在英エクアドル大使館からビデオ中継でセッションに参加した。アサンジ氏は「私は(情報の独占の終焉について)楽観的ではない。今、新しい形のモノポリーが生まれている。それがGoogleだ。もしヒラリー・クリントンが大統領になれば、Googleのエリック・シュミット会長とワシントンの権力の結びつきは一層深まるだろう。アメリカにおいて、巨大企業と国の利益は一致している」と述べた。

NHK解説委員の石川一洋氏は、「日本でもテレビやジャーナリズムそのものへの懐疑的、あるいは批判的な見方が強まっている」と指摘し、視聴者に対し一方的に物の見方を押し付けるのではなく、視聴者自身が判断を下すための材料を与えることが、解説者に求められていることだと述べた。また、石川氏はメディアの世界における人工知能の新たな可能性についても言及した。「人工知能は情報を整理・分析するだけでなく、自ら情報を集めだすかもしれません。『石川さん、私の方があなたよりも正しく、優れた解説ができるかもしれない。あなたは家で休んでいなさい』と人工知能に言われる日が来るかもしれません」と述べ、会場の笑いを誘った。

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