11:03 2020年10月22日
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6月9日、サハ共和国(ヤクーチヤ)の首都ヤクーツクで第4回国際コンファレンス「極東ロシアにおける再生可能エネルギー産業の発展」が開かれた。

初めてこのフォーラムが行われたのは2012年。ロシアの「RAO東エネルギー・システム」(水力発電会社「ルスギドロ」が極東におく子会社)が極東ロシアでの大規模な再生可能エネルギープログラムの開始を正式に発表した年だった。計画の実際の実現化を可能にしたのは、再生可能エネルギーをリソースとした試作機の成功裏な稼動だった。サハ共和国のエゴール・ボリソフ大統領は、これだけ国のインフラから孤立し、極東と極北という辺境で、再生可能エネルギーがすでに今日にも経済的に有用でありうることをこの試作機の稼動は証明したとして、次のように語っている。

「北部の国としてヤクーチヤにとっては風力、太陽光、水素発電をはじめとする代替エネルギー産業の発展は特別な意味を持っている。第1回の会議の後からすでに農園分野で太陽光電池の積極的な利用が始まり、今ではヤクーチヤの太陽光エネルギー産業は新たな段階に入っている。その結果、バタガイ町には、ギネスブックにも載せられるほど非常に大規模な太陽光発電所が現れた。

この発電所は極北地帯で最も大きい太陽光発電所であり、サッカー場9個分の面積を持つ。1メガワットの発電量が得られ、地域の電力系統の負荷は軽減された。サハ共和国全体ではすでに8つの太陽光発電所があるが、他の代替エネルギー産業もこのように活発に発展すると確信している。ヤクーチヤは、ロシアの北氷洋の沿岸部の3分の1を占めている。海岸部は常に風がある場所だ。これを使わない手はない。例えばすでに2007年の時点でチクシ町近郊に風力タービンが建てられたが、これは北氷洋海岸部に建てられた初めての風車で今も効果的に稼働している。風力発電所施設はカムチャッカやサハリンでも稼働しているが、これは金が一切かからず、手軽に利用できるエネルギーなのだ。」

サハ共和国はロシアでも最も寒さが厳しい地域。ボリソフ大統領は、最も将来性のある発電の1つに水素発電を挙げている。大統領は、サハ共和国では寒さから電気エネルギーを取り出す開発に大きな関心が寄せられているとして、さらに次のように語っている。

「将来的には寒さエネルギーを利用できるだろう。これは私たちには非常に興味深い、なぜならここには永久凍土帯にあるからだ。」

低気温に関係している計画には、例えば、ヨーロッパの研究グループが開発している「ナイト・ウィンド(Night Wind)」プロジェクトがある。風力発電の不安定さと、電力需要が夜には下がり、昼には伸びることが、学者を予期せぬアイデアに導いた。そのアイデアとは、風力発電から得られたエネルギーを蓄電することで電力網のエネルギー消費を安定化させる巨大なバッテリーとして、巨大冷蔵倉庫が活躍できる可能性がある、というものだ。

また、液体窒素の中にエネルギーを閉じ込めるというアイデアも出されている。国の大部分の地域で一年間の非常に長い時期、気温が0度を下回るロシアやアイスランド、中国北部、カナダやアラスカなどには、寒力発電は非常に将来性がありそうだ。

コンファレンスには、代替エネルギー産業が急速に発展しているドイツ、スウェーデン、韓国、日本などの国からの代表者が出席した。日本からは、国際協力銀行モスクワ主席駐在員加藤学氏、株式会社駒井ハルテック再生可能エネルギー部長駒井えみ氏、富士電機主任技師荒井広氏、川崎重工マーケティング本部長代理土井としひさ氏が出席した。土井氏は、ヤクーチヤ当局が興味を抱いている水素技術のテーマについての演説を行った。

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