16:05 2018年10月21日
「謎めいた感」に誘われた留学生、お湯の出ない衝撃と奇妙な3人生活

「謎めいた感」に誘われた留学生、お湯の出ない衝撃と奇妙な3人生活

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徳山 あすか
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モスクワ教育大学に一年間留学した神戸大学の学生、福士実優さんと西村菜々子さん。第二外国語としてロシア語を学習していた福士さんと、英語圏以外に留学してみたかった西村さん。西村さんは「ロシアの、謎めいた感がおもしろそう」だと思い、ロシアに渡ることを決めた。

2人はロシア語以外にも色々なことを学んだ。ジェンダー問題に関心のある福士さんは「家族社会学」の講義に参加。ロシアの家族問題、離婚する家庭の状況、片親家庭が抱える問題について学ぶことができ、面白かったという。国際関係に関心のある西村さんは「世界政治と国際関係」「グローバル科学」を聴講した。西村さんによれば、日本の大学は、授業の形態が講義形式と参加型のゼミ形式に分かれているが、ロシアでは、教授が何らかの情報を学生に与え、それについてどう思うかを学生同士でディスカッションさせることが多かったという。ロシアの大学では、自分の意見を主張し、時には他人の意見を論破するといった、議論する力を養っているのだ。

福士さんはおとなしいロシア人ルームメイトと2人で寮に住んでいたが、ある日突然ルームメイトの母親が部屋に転がり込んできて、3人で生活することになった。聞けばルームメイトの母親が、モスクワ教育大学で働くことになったためだという。たまたま福士さんたちの部屋は3人部屋だったので、そこに住むことになったのだ。福士さんは居心地の悪い思いをしたという。

一方、西村さんは「来た当初は大変なことがありすぎて、色々なことを不満に思っていましたが、もう慣れてほとんど忘れてしまいました」と語る。最近びっくりしたのは、お湯が止まったことだ。西村さんは「ある朝シャワーを浴びようとしたら水しか出ないんですよ!知り合いに聞いたら『2週間くらい止まるよ』って言われました。モスクワってロシアの首都ですよね…」とショックな心境を語る。西村さんはやかんでお湯を沸かし、何とか凌いだ。冬場に備えた水道管の定期点検はロシアの夏の風物詩で、地域にもよるが2週間前後お湯が完全に止まる。お湯が出ることが当たり前になっている日本人にとっては、かなりの衝撃だ。

しかし、良いこともあった。2人ともロシア人の友人をたくさん作ることができたのだ。留学すると外国人ばかりが集まるクラスに入れられ、結局現地の友人ができなかったということはよくあるが、福士さんは教会で、西村さんは日本語会話クラブ・ラマーシュカ(日本センター主催。日本語を学ぶロシア人が、日本語で日本人とコミュニケーションをとる)で多くのロシア人と知り合い、仲良くなった。友人たちとはこれからも関係を続けていきたいという。

多くの留学生が指摘しているように、生活にかかるお金が少ないことも、モスクワ滞在の利点の一つだ。

福士さん「食料が安いですね。全然食費がかからないので、びっくりしました。日本に帰ったら高くて何も手を出せなくなりそうです。私は特に黒パンがお気に入りです。あの、重たい感じが良いんです。」

西村さん「留学後半の数ヶ月、部屋を借りていましたが、東京と比べれば安かったです。日本では外国人が部屋を借りるとなると障害がありますが、こちらでは『日本人なの!?よろしくね』という感じで、気軽に貸してもらえて嬉しかったです。部屋はインターネットで探し、仲介人の人が何件か物件を見せてくれました。そのプロセスは日本と同じだと思います。」

モスクワ留学のおかげで2人は随分たくましくなったようだ。福士さんはロシアに関係のある仕事をしたいという夢があり、西村さんは残りの学生生活を利用して、ロシアの他の都市を訪れたいと希望している。

福士さんと西村さんのフル・インタビューはサウンドクラウド「トーク・雑談」コーナーの「ロシアに住む日本人とおしゃべり:たくましい神戸大学からの留学生、ロシアの思い出を語る」をお聴きください。

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ロシアに滞在する日本人, ロシア
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