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    参院選対策に必死の政府「軍属の範囲見直しは茶番」の声

    参院選対策に必死の政府「軍属の範囲見直しは茶番」の声

    © AP Photo/ Carolyn Kaster
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    徳山 あすか
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    5日、日米両政府は、公務中に罪を犯した場合、米側に一次的裁判権が認められている「米軍属」について、範囲を縮小する合意に達したことを共同発表する予定だ。4月に沖縄県うるま市で、20歳の女性が元海兵隊員の米軍属の男、シンザト・ケネス・フランクリン容疑者に殺害されたことを受けたものだ。米軍属は今後、「米政府予算で雇用され、在日米軍のために勤務する文民」等の定義によって明確化されることになる。

    しかし今回の合意と、米軍関係者による事件の再発防止には関連性が全く見られない。例えば冒頭のシンザト容疑者(6月30日に殺人と強姦致死の罪で追起訴)は、米軍基地外に住んでおり、沖縄県警の捜査によって犯罪が明らかになった。犯罪は公務外で起こったもので、当然ながら日本に裁判権がある。

    沖縄1区選出の赤嶺政賢(あかみね・せいけん)衆議院議員は、今回の米軍属の範囲縮小について「いたずらに軍属の範囲を広げすぎたものを狭めようという米軍の都合であって、米軍犯罪の再発防止にとっては無意味な作業」だと指摘している。

    赤嶺議員「これは茶番です。米軍人も、米軍属も犯罪を起こしています。米軍属の範囲を明確化したとしても、日米地位協定の運用改善にもなりませんし、犯罪防止にもなりません。軍事優先という日米地位協定本体には何のメスも入っていません。小手先の細工をほどこしたつもりでしょうが、細工にもなっていませんね。」

    スプートニク:この件の詳細について日米両政府は協議を続け、数ヶ月後を目処に文書で発表する予定です。

    赤嶺議員「それは参議院選挙を目当てに、国民を騙すものではないでしょうか。日米地位協定(の運用改善)に着手し、『政府も努力しているのだ』というポーズを見せているにすぎません。事件をきっかけに日米地位協定を見直すと言うのなら、軍事優先の部分を見直すべきです。」

    犯罪を犯した米軍人や米軍属が米軍基地の中に逃げ込めば、基地の中には日本の警察の捜査権が及ばないという点は何ら改善されない。日米地位協定は「日本国が裁判権を行使すべき合衆国軍隊の構成員又は軍属たる被疑者の拘禁は、その者の身柄が合衆国の手中にあるときは、日本国により公訴が提起されるまでの間、合衆国が引き続き行なうものとする」と定めている。容疑者が基地内に逃げ込んだ場合に米軍が身柄を拘束してしまうと、日本側は基本的に起訴するまで身柄の引渡しを受けることができない。

    さらに沖縄では4日、嘉手納基地に所属する2等軍曹のクリストファー・アーロン・プラット容疑者が酒気帯び運転の現行犯で逮捕された。米軍当局は6月28日に飲酒制限を解除したばかりだった。参院選沖縄選挙区で現職の沖縄・北方担当大臣の落選が噂されるのは、積もり積もった有権者の怒りの表れだろう。

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