なぜ日本では3Dプリンターが利用されていないのか、個人メーカーらがスプートニクに語る

© Sputnik / アンナ・オラロワモスクワミニメーカーフェア
モスクワミニメーカーフェア - Sputnik 日本
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世界の多くの国で人気を得ている個人メーカーらの運動がロシアで盛り上がりの兆しを見せている。7月9日から10日まで、モスクワ鉄鋼・合金大学で、第一回となる個人メーカーらの祭り、モスクワミニメーカーフェアが行なわれた。研究者、発明者、学生、さらにロシア、オランダ、米国、日本、アルゼンチン、スペインの企業の代表者らが出席した。

ロシアにおけるメーカーシップ運動(由来は英語のmake)の動きについてフェア主催者でデジタル生産研究所ファブ・ラブ代表ウラジーミル・クズネツォフ氏がスプートニクに語った。

「メーカーシップは15年前に多様な趣味や娯楽を殺したインターネットと密接に関係している。航空機のプラモを組んだり家でラジオを組み立てていた人々がインターネットに流れ、フォーラムやフェイスブックで通信し始めた。そして今、興味深い現象が見られる。人々は自分の手で何かを作る可能性、欲求を懐かしがっている。これまで邪魔をしていたインターネットは、今は役に立つ。アイデア、ファイル、経験、知識の交換のための場所が実にたくさんある。デジタル革命は、通信、演算部門ではすでに完結してしまったが、生産の分野では今まさに起こっている。メーカーシップ発展の新たな波が来ている。ロシアで今後数年のうちにメーカーシップ運動が活発に発展する前提条件は調っている」

現代メーカーシップ運動の基礎にはコンピュータ技術と3D印刷の積極的な利用がある。 3Dプリンターがあればインターネット上で自由に利用可能な図面によって医療用の義肢を作ることもでき、子供の描いた絵の通りの形でケーキを焼くこともでき、車を自分で作ることもできる。2017年以降、ロシアでは3Dプリンター技術が必修科目として学校で教えられる。モスクワの展覧会ではロシアのメーカーREC社の3Dプリンターが発表された。

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フェアには日本のロボットPLEN-2も参加した。オープンソースのプラットフォームで作成された、世界初の人間型ロボットだ。プラスチック製の本体は図面に従い3Dプリンターで印刷できる。その際、色を変更したりなど、好みに応じて修正もできる。印刷後はドライバーで組み立てる。PLENは10年前の開発当時、世界最小のヒューマノイドロボットだった。このタイトルはPLEN-2に受け継がれた。身長はわずか20cmだった。ロボットは歩き、サッカーし、ダンスし、前に立っている人の運動を反復する。

フェアでロボットを展示したPLEN社の富田敦彦取締役はスプートニクの取材に応じ、3Dプリンターを用いるプラスチック製品の自由製作を理想とするオープンソースプラットフォームがなぜ日本で大規模に流通していないのかを語った。

「我々のユーザーの代替9割は日本ではなく外国の方たちです。やはりオープンソースというもののカルチャーは海外の方が日本より先にムーヴメントが始まっていると思います。単純にいうと、我々のユーザーのうち、20%がアメリカ、20%がヨーロッパ、20%が中国、35%が日本以外のアジア、5%が日本です。オープンソースの製品がないというのではなくて、オープンソースという考え方自体がまだ一般化していません。それは日本がやはり大きな会社が製造業の中心で、彼らは、自分の作っている製品をすべてオープンにするよりは、自分の会社の財産として守っていったほうが活動がしやすいからだと思っています」

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独立して、ほぼすべての物体を製作できる個人メーカーは大量生産を行なう大企業に挑戦状を叩きつけている。しかし、一部諸国にとっては、個人メーカーは生産の発展に新たな弾みを与えうるものだ。スプートニクのインタビューで「バルセロナの個人メーカー」創始者で人気電子カフェ「ファブ・カフェ」バルセロナ代表(発祥は日本)のセシリア・サム氏は、スペインにおける個人メーカーの人気現象を次のように述べた。

「バルセロナには数千人の個人メーカーがいる。一つの理由は、我々社会がもはや現状に我慢できないということ。スペインでは、少なくとも若者の間で、失業率は約50%に達している。国の失業率は23%、これはヨーロッパでは非常に高い失業率だ。人々は、社会は、受動的であることを教えこまれた。私たちは既製品を提供され、与えられた。与えることをやめられたとき、彼は手をさげ、政府や親からの助けを待つ。しかし、積極的な姿勢をもち、現在の状況に同意しない人がいる。活動はあらゆる企業活動、ベンチャー、リスクを取って自分のために何かを作成する願いの大本だ。何かを作成することへの希望が個人メーカー運動の大本だ。人々は個人メーカーに将来性を見ればこそ、リスクがあってもベンチャーに投資するのだ」

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個人メーカー運動には高校生でも学生でも、アマチュアでもプロの開発者でも、大企業でも参加可能だ。世界は新たな産業デジタル革命の前夜である。産業技術の発展の方向を決めるのは個人メーカー運動だ。

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