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    「クリルは私たちのものだ!」露日国民の世論は両政府の立場より強硬

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    エフゲーニヤ モイセーエワ
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    日本にとっても、そしてロシアにとっても「クリル問題(北方領土問題)」は戦後70年の間に絶対に譲ることのできない原則の問題となった。最近は双方ともが問題を解決し、平和条約を締結したいという希望を表しているが、実際的な突破口は見出されていない。なぜならロシア人政治家も日本人政治家もこの問題でほんのわずかな譲歩でも行ったら最後、政治キャリアの破綻には至らずとも、選挙では大敗してしまうからだ。そのことは日本でもロシアでも世論はクリル問題で譲歩を行う構えには一切ない事実が明確に物語っている。

    先日、スプートニクが掲載した記事は、ロシア語インターネット上に「すっぱ抜かれた」日本航空(JAL)の子会社、JTA 日本トランスオーシャン航空の機内誌への轟々たる反応を取り上げた。 日本トランスオーシャン航空が発行する機内誌では飛行ルートを記した地図にクリル諸島が日本の領土の一部として同じ色で塗られている。請願書を出すという行動に出た。 この請願書は現時点ですでに1万8千人の署名を集めている。署名集めの期間が終了した時点で請願書の文責者はこれをロシア連邦航空運輸局、ロシア外務省、ロシア連邦観光局に提出し、検討に付すよう求める構えだ。

    こうした処置を不服とするロシア人らは、ロシア連邦の国境を尊重しないJALのロシアへの乗り入れを禁ずる請願書を出すという行動に出た。 この請願書は現時点ですでに2万人以上の署名を集めている。署名集めの期間が終了した時点で請願書の文責者はこれをロシア連邦航空運輸局、ロシア外務省、ロシア連邦観光局に提出し、検討に付すよう求める構えだ。

    スプートニクはJALおよびロシア連邦航空運輸局に対し公式的に問い合わせを行なったが、両組織とも回答は行なったものの、コメントは一切表さなかった。だがロシア連邦航空運輸局内の消息筋からは非公式的な話の中で、諸国間の空の乗り入れは航空に関する政府間合意で調整されるものであり、こうした合意は国際的な性格を帯びていると聞かされた。この合意はロシアの企業に対しても日本の企業に対しても同等の条件に基づくものであるため、仮にロシアが一方的に日本の航空会社の乗り入れを禁じた場合、日本側も同様の禁止をロシアに対してしくことになる。そうなれば両国間の空の乗り入れは全てストップしてしまう。このためどこか1社だけの乗り入れを禁じることは出来ない。

    スプートニクが英文でJALから受け取った書簡には次のように書かれていた。「日本航空は1967年、東京-モスクワ間の乗り入れ開始以来、49年間に渡って両国の航空運輸で主要な役割を演じてきており、ロシア国民からこれだけ大きな乗り入れ需要を誇るのは日本の航空会社としてはJALが唯一の存在です。今後とも両国間のより快適な空の旅を維持するため、あらゆる尽力を傾ける所存です。」

    スプートニク日本が日本トランスオーシャン航空機内誌の地図について日本人のサイト閲覧者に対して実施した世論調査でも「クリル問題」についてはロシア人に劣らず強硬な態度が表された。55%の回答者がこの地図は正しく、クリル諸島が誰のものだかを知るべきと答え、クリルは係争領域であるため、地図には両者の主張を併記すべきと答えたのは29%に留まっている。

    ロシアの非国営分析センター「レヴァダセンター」が行なったクリル諸島に関して行なった世論調査が8月5日に発表されたが、それにはもしクリル諸島を日本に返還した場合、プーチン大統領への信頼は下がると回答したロシア人は半数を超える55%もいた。一方日本ではこれに類似した世論調査は一度も行なわれていない。クリル諸島について日本での世論調査は2013年、毎日新聞に実施したものが最後。当時ロシアは4島全島を日本に渡すべきと回答したのは29%で、過半数の67%は柔軟さを示し、他の解決方法を検討してもよいと答えていた。だがその時から現在までの間には日本の世論は厳格化してしまった。なぜなら両国間にはクリミアの再編入が原因で深刻な複雑化が生じたからだ。こうした複雑化はまさに領土問題へのビジョンに現れた。日本のプレスは全てクリミアとクリルを平行して扱っている。

    民主主義国家であれば、それは今のロシアも今の日本もそうなのだが、国の指導者は選挙民の見解を考慮せざるを得ない。このため両国の国民が領土問題に対して示す立場はその建設的解決への途上では複雑な歴史の急転換や法的なこじつけよりも少なからぬ問題となっている。領土を持つのは重要だが、国際舞台では親しい友やビジネスパートナーを持つことだって少なからず重要なのだ。

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