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    ドゥテルテ大統領

    ドゥテルテ大統領、膝を屈した状態からフィリピンを立ち上がらせる

    © AFP 2017/ Manman Dejeto
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    リュドミラ サーキャン
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    北京訪問を前にフィリピンのロドリゴ・ドゥテルテ大統領がまたしても特有のセンセーショナルな発言を行った。「米国との関係を引きちぎる。ロシアと中国と関係を樹立する」

    ミンダナオ島南部のダバオ市長時代、ドゥテルテ氏は東南アジア全体のために米国のドローン基地を設置するという頼みを拒否した。また米国軍人にフィリピン領土内に入植する権利を付与する米国との合意に盛んに反対していた。9月ドゥテルテ氏は、フィリピンと米国との関係において「ルビコン川を渡る」つもりだと述べた。これは中国とロシアと関係を構築するという意味だった。地域の多くの国と同様、マニラも中国に潜在的な投資の源泉を見ている。投資は今フィリピンのインフラに強く必要とされている。ロシアとの関係強化計画は経済、国防両面にわたる。たとえばマニラにはロシアの武器を取得する意向がある。フィリピン国防省は技術的専門家グループとともにロシアを訪れ軍事技術選定交渉を行うとの報道もあった。ドゥテルテ氏によれば、マニラは武器購入向け25年期限の特恵融資を取得した、とのこと。ただ、銀行は名指されていない。

    9月、モスクワの国際軍事技術フォーラム「アルミヤ2016」で、ロシアのアナトーリイ・アントーノフ国防次官はフィリピンのライムンド・エレファンテ国防次官とともに、防衛および地域・グローバル安全保障問題対話の強化における協力について討議した。ロシア側はロシア・フィリピン関係の枠内で法規に基づく国防分野のパートナーシップを構築することを提案。一部国際専門家はこれを米国や中国に敵対するものとみなした。しかし多くは、やはりマニラは米国との一方的協力からより多角化されたパートナーシップへと移行しようとしているのだ、と考えた。モスクワ国立国際関係大学教授で東南アジア専門家のラリサ・エフィーモワ氏は語る。

    「米国はフィリピンを遅れたスペイン植民地からともかくも現代的な水準まで引き上げた。それは事実。しかし米国は常にフィリピンに対し不沈空母、忠実な同盟国として扱ってきた。フィリピンのこれまでの大統領の治世はそうだった。ドゥテルテ氏は多面的な性格の人間だ。就任するや否や人民の利益擁護については政治的合目的性のためにいかなる譲歩も行わない活動家としての立場をとりだした。多指向性、等距離性、策動の自由、これが彼の理念だ。ドゥテルテ氏の課題は、足場を固め、米国の影響に節度をとることだ。もっとも、米国との協力はフィリピンは拒まないだろう。そうしないと中国がフィリピンを飲み込んでしまうおそれがある。国民の2割が中国人または中国系であり、フィリピンのエリート層の半数が中国人であり、ほぼ全実業界が中国人のものなのだ。フィリピンは自分のために最大限の利益をとりつつ、誰にも優位性も与えず、傲慢な態度もとらせずに、誰とも貿易し、誰とも協力する。むろんフィリピンは投資を必要とし、あらゆる方面で多角化を進め、ロシアがフィリピンに武器を売ったとて、恥ずべきことは何もない。ロシアにそれが利益であり、フィリピンが安く質のいいものを探している。しかし彼らはいずれの大国にも束縛されることはない。さもないと両手が縛られてしまう。プラグマティズムと策動の自由、全東南アジアがこのトレンドを引き継いでいる」

    先日軍隊向けテレビメッセージでドゥテルテ氏は、フィリピンにはF-16が必要ない、と述べた。「他国と戦争する気などないから」という。必要なのはテロリストらと戦うためのターボプロップ機であるという。武器は「より安く、そして、条件を設けず、また取引が透明であるような場所で」買いたい、と強調した。

    HISジェーンズ通信の調べでは、今年のフィリピンの国防予算は前年の6割増で2億5400万ドル。ストックホルム国際平和研究所によれば、フィリピンの武器輸入の7割が米国からであり、ロシアと中国はこれまで一度もマニラに武器を供給したことがない。

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