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    クリル諸島

    日本とロシア、領土問題を解決せずにクリル合同開発をどう行なう?

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    リュドミラ サーキャン
    南クリル諸島:不和あるいは協力の島? (30)
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    露日は「互いに受け入れ可能な結末」を見つけるべく邁進する。ラヴロフ外相は3日、岸田外相との交渉を総括してこう述べた。ラヴロフ外相は、平和条約問題解決への道は信頼と協力を通じて敷かれるものであり、そのためには貿易経済協力に関する政府間委員会に共同経済活動の作業部会が作られたことを強調。ラヴロフ外相は同時に、ロシアと日本の基本的な立場を「接近させるのは容易いことではない」と指摘している。

    毎日新聞の報道では、露日はクリル諸島の南部に特別経済圏を創設する計画も話し合っている。この計画は諸島に合弁企業を開設し、ビザなしプログラムの相互関係を拡大することを見込んだもの。報道によれば、諸島で日本国民が事件に巻き込まれた場合、諸島の法的地位があいまいであるため交渉は遅遅として進んでいない。岸田外相は、諸島がロシアの管轄下にある間は日本にとっては諸島での合同経済活動計画の実現化の開始は困難という考えを示しているが、これに対しロシア側は南クリル諸島の主権は見直しの必要はないという立場を繰り返している。

    ロシア科学アカデミー極東研究所、日本調査センターのヴァレリー・クスタノフ所長は、露日首脳交渉では領土問題の解決は図られることはまずないものの、一歩前進はあるとの見方を示し、次のように語っている。

    両国の外務省、経済省間のコンタクトはこの訪問を機に活発化した。エネルギー、農業、都市インフラの最新技術の輸出などロシア極東方面に有益な多くの分野での相互関係のプロジェクトが公表されている。より将来性の高いおよそ30の具体的なプロジェクトがあるという情報も入っている。このうちの多くが訪日時に調印される可能性がある。

    島に関しては日本はもちろん自分の側に都合のよい領土問題の解決を経済協力とは直接関係づけていない。なぜなら日本自体がロシアとの経済協力拡大に関心があるからだ。日本にとっては保証のついたエネルギーの安定供給源が必要であり、ロシアの消費市場が必要だ。日本はロシアへのインフラ輸出にも関心を抱いている。これらすべてが長期に渡り停滞状態にある日本経済の発展に新たな弾みをつける可能性がある。」

    ロシア経済高等学校の専門家、アンドレイ・フェシュン氏は次のような見解を表している。

    「諸島でどういった合弁企業ができるかという問題は非常に難しく深刻なものだ。その昔、温泉地にホテル建設という提案があったが、こういったことはそれぞれのビジネスに儲けになる云々という話にとどまらない。 日本にとってはクリル諸島は非常に繊細な問題だ。

    今、安倍首相が行っていることはある意味ではすごい功績なのだ。こうした条件下で対露関係を改善したいと公言した日本の首相は彼が初めてなのだから。しかもこれは彼の本心なのだ。安倍氏がどれだけの抵抗を克服せねばならないかは想像に難い。だからこそ、今回の訪問にあまりに大きな期待を前もってかけてはならないと思う。いずれにせよ互いへの歩み寄りはあると思う。」

    ロシア大統領府のドミトリー・ペスコフ公式報道官は数日前、「我々は二国間貿易経済投資協力の拡大計画の進展に期待している。(訪問時の署名用に)かなりの量の文書が形成されており、最終段階に入っている。もちろんその結果を待っている」と語っている。

    いずれにせよ、政治と経済の区分を否定してはならない。これは日本の政治家らが表明したことだが、こうした区分はロシアにも日本にもまた露日関係全体にとっても益をもたらしうるものだからだ。

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