00:43 2021年09月27日
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小説『君の名は』を元に制作された新海監督のアニメ映画が日本で公開されたのは8月だが、現在に至るまで映画は人気を博している。12月中旬、映画の世界の興行収入は2億7500万ドル以上となり、宮﨑駿監督の『ハウルの動く城』を抜き、最も興行収入の多いアニメリストのトップに立った。さらに、これはまだ限界ではなく、2017年にはさらに70カ国での上映が予定されている。

ロシアには新海誠氏のファンの一大勢力がいて、氏はそのことを知っている。『彼女と彼女の猫』や『秒速5センチメートル』などといったアニメはロシアの聴衆を魅了した。2013年には新海氏は自らの作品『言の葉の庭』の公開に合わせてモスクワを訪れた。そして記者会見で新海氏は、「僕が10年前にアニメーションを作り始めた時からなぜかロシアの方々からメールを多くいただいていたのですね。ですからロシアの方って、日本のアニメーションが好きなのかな、と漠然と思っていました。ロシアにきてよかった。。。」と述べた。

そのためロシアは映画『君の名は』の封切りを今か今かと待ちわびている。 「たった今、新海誠氏のベストセラー小説『君の名』のロシア語翻訳を終えた。小説を基にし、同氏が監督をつとめたアニメ映画はすでに、日本での今年の興行収入で記録を樹立した。だが、小説は映画より素晴らしい…。」 ロシアの有名な翻訳家であり「ムラカミスト」のドミトリー・コワレーニン氏は自らのブログにそう書いた。

ロシア若年層における日本アニメ-ションの高い人気は、日本の現代文学に目を向けるようロシアの出版社を促進した。ロシアでの小説の出版権は、ロシアでの日中韓のメディアカルチャー普及を専門としている出版社「イスタリ・コミックス」が獲得した。2017年には10週年を記念するという「イスタリ・コミックス」のディレクター、エブゲニー・コルチュギン氏がスプートニクに次のように語った。

「私達の従業員は全て、アニメや漫画、ラノベなど日本のメディアカルチャーの大ファンです。日本の漫画市場は巨大で、私達はせめてその文化の一部でもロシアの土壌に移したいと願っています。私たちは、わたしたちが面白いと思い、かつ商業的に成功する可能性のある作品を見つけ、日本の著作権所有者を訪れて契約を交わし、ロシア市場での出版許可を得ます。その後は一般的なプロセスで、翻訳、編集、準備、印刷、販売と続きます。多くの出版社が直面する漫画の唯一の複雑さは、漢字の文で、私たちは漢字の書かれていた場所に慎重にロシア語訳をはめ込み、読者が読みやすいように便宜を図っているんです。」

現在、同出版社では日本のフィクション作家、東野圭吾氏や新海誠氏の本の出版についての話し合いが行われている。コルチュギン氏は、もし日本側が出版許可を出せば、「君の名は」の小説が、一連の理由からロシアの日本文化愛好家の間で引っ張りだこになるとの見方を示し、さらに次のように述べている。 「私たちは新海誠氏の原作を読み、言葉や筋の興味深い発展、作者の豊かな想像力に心地よい驚きを覚えました。わたしたちがこの作品をロシア語に翻訳する提案をした時、ロシア人に村上春樹氏を紹介してくれた素晴らしい日本語翻訳家、ドミトリー・コワレーニン氏が応えてくれたことは幸いでした。私たちは新海誠氏の3本の小説からなる特設サイトを予定しています。2017年にはこれらの本が世に出ると願っています。」

同社の一番人気の新作は、緑川ゆき氏作『蛍火の杜へ』、細田守氏作『おおかみこどもの雨と雪』、岩原裕二氏作『いばらの王』、佐原ミズ氏著、新海誠氏原著の『ほしのこえ』などだ。またロシアの漫画も出版されている。

「私たちのところには著作権がロシア人にある漫画もあります。つい最近大きな本『ヤクーチア』が出ました。作者は日本の作風をコピーしようとはせず、自らの筋を考え出し、ヤクーチア(サハ共和国)の神話に依拠した独自のロシアの作品を作り上げました。他の大プロジェクトからは、ロシアのボーイ/ガールスカウトであるピオネールの超能力集団についての『ファースト・スクワッド(第1分隊)』を挙げなければなりません。これは露日プロジェクトで、ロシアの作家がシナリオを書き、日本の漫画家が作画を担当しました。発行部数はかなりの数だったにもかかわらずすぐに完売しましたよ。この漫画の元になったアニメ映画は5年前に大きな人気を博しています。」

新海誠氏の名前はすでに多くのロシア人に知られており、その多くは若者だ。ファングループはロシア版フェイスブック「フコンタクチェ」にページを作っており、3000人以上の参加者を集めた。

また、「Harmony Team」というチームは日本の諸アニメの歌のロシアカバー曲を作っている。下のリンクから、カバー曲をお聴きいただくことができます。

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