日本のスパイの特徴 誰が、どのように、なぜ中国の機密情報を収集するのか

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2015年以降、スパイ容疑で12人の日本人が中国で拘束された。うち4人は日本へ送還され、5人は様々な刑期を言い渡され、8人に対しては裁判が行われている。最近「大連日報」は、中国の検察当局が今年5月にスパイ容疑で拘束された日本人の活動を調査していると報じた。中国研究者で露紙「コメルサント」の記者ミハイル・コロスチコフ氏が、同件について通信社スプートニクにコメントした-

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「大連で拘束された日本人男性は60歳であることが知られている。彼は中国の主要な海軍基地の一つであり、空母の建造地でもある大連にある軍事施設の情報を収集していた疑いが持たれている。

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複数の専門家らは、日本の諜報員らの活動は地域における同国の主要な同盟国である米国と緊密に連携していると考えている。中国での日本のスパイたちの活動は、オバマ前米政権が『東方への回帰』戦略を発表した後、活発化した。

中国現代国際関係研究所の専門家、李伟氏は、『中国における日本のスパイの主な課題は、軍事情報の収集だ』との見方を示している。李氏によると、外国の諜報員たちは戦争が起こった場合の状況を想定するために、よくその土地をスケッチをするという。3月には山東省と海南省で地域の詳細な地図を不正に作成したとして6人が拘束された。なおこの拘束された6人が働いていた複数の企業は中国領内に約10年間存在していた。これらの企業から大量の地図、地形のイラストが見つかり、中には機密施設に関係するものもあった。6人のうち4人はすでに日本へ退去させられ、2人は調査中だ。

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アナリストらによると、日本のスパイは米国人スパイのように通常は外交的なカモフラージュを使わないことが特徴だ。一般的に日本のスパイは日本企業で働き、企業の経営陣に集めた情報を報告し、企業がそれを政府機関へ伝える。興味深いのは、日本の防衛省でさえも、中国を訪れた際には当局からスパイであると疑われることがないよう、観光客に慎重に行動するよう呼びかけていることだ。日本人が拘束されるケースが最も多いのは、機密施設の写真を撮ったり、あるいは立ち入りが制限されている場所へ入ろうとした時だ。

近年、中国当局はスパイ対策のための一連の法律を承認した。うち主な法律は2014年11月1日に制定され、中国当局へ報告せずに外国人が機密情報を収集した場合には刑事責任を追及すると規定した。2016年と2017年には中国の秘密に関心を持つ外国人との交流を中国人に警告する動画やコミックが配信、配布された。」

スプートニクは、中国外交学院国際関係研究所の周永生教授にも、日本と米国の諜報機関による中国に関する情報交換に関する協力の可能性についてもコメントを求めた-

「日米間には軍事同盟があり、双方には重要な軍事および戦略的情報を互いに渡す義務がある。中国にスパイを派遣し、まず日本は自国の利益のために活動する。だが通常は軍事情報を総括したあと、日本はその一部を米国と共有する。もちろん米国に伝えられるのは一部だけだ。集められた情報の主な部分は日本が自ら使う。日本には諜報情報を交換する義務があるが、それは情報を100%伝えるというものではない。基本的に、定期的な情報交換はその価値によって決まる。大まかに言えば、諜報活動分野における日米の協調は、具体的な状況に応じて行われている。」

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