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    キップ・ソーンキップ・ソーン氏、レイナー・ワイス氏、バリー・バリッシュ氏

    ノーベル物理学賞受賞者 受賞の感想や発見の重要性について語る

    © AP Photo/ Andrew Harnik © AFP 2017/ Jonathan NACKSTRAND
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    2017年ノーベル物理学賞受賞者の1人、カリフォルニア工科大学のキップ・ソーン名誉教授が、通信社スプートニクに新たな発見、ノーベル賞受賞の感想、ブラックホールの衝突などについて語った。

    スプートニク日本

    今年のノーベル物理学賞には、キップ・ソーン氏、レイナー・ワイス氏、バリー・バリッシュ氏の3人が選ばれた。

     キップ・ソーン名誉教授
    © AP Photo/ Andrew Harnik
    キップ・ソーン名誉教授

    ソーン氏は、ノーベル賞受賞を知った時に何を感じたかという質問に、次のように答えた-

    「それは予想されるものではあったが、ビックリした。また不思議に思われるかもしれないが、少し失望した。それは、重力波検出におけるレーザー干渉計型重力波天文台『LIGO』の成功、天文学を学ぶための完全に新しい方法をつくりだすことでの成功は、1000人上の学者とエンジニアが共に努力した結果だからだ。その中の恐らく100人は極めて重要で、これは彼らなしには起こらなかっただろう。そのためこのような賞は実際のところ、まずそれに値する人々のチームに授与されるべきであり、彼らは我々3人よりはるかに多いのだ」。

    スプートニクは、発見の本質を分かりやすく簡単に説明して欲しいとお願いした。ソーン氏は次のように語ったー

    「自然の法則は、我々の理解では、その多くはアルベルト・アインシュタインのお陰によるものだが、波は2種類しかないことを物語っている。この2種類の波は、宇宙へ広がり、宇宙のもう一方の端で何が起こっているのかを我々に理解させることができる。電磁波は2種類のうちの1つで、そこにはX線、光波、電波、およびガンマ線が含まれる。2種類目の波は、重力波だ。ガリレオは400年前に小さな光学望遠鏡を発明し、それを空に向け、木星の衛星を発見した。このようにして彼は電磁波の観測に基づく天文学の基礎を築いた。なお、天文台『LIGO』とセンター『Virgo』が共同で行ったことは、重力波の観測に基づく天文学の発明と同等である。これは宇宙に広がる波の観測に基づくことのできる天文学の唯一となる別の種類だ。私たちがすでに400年間研究してきた電磁波観測が、我々の宇宙に関する極めて興味深く、驚くべきものの発見に我々を導いたのと同様に、重力波観察も恐らく今後100年以内に我々を同じものへ導くだろう」。

    ソーン氏によると、重力波の検出は信じられないほど難しく、丸40年かかった。だが一体重力波の研究は何のために必要なのだろうか?

    ノーベル物理学賞受賞者が発表される
    © REUTERS/ TT News Agency/Jessica Gow
    ソーン氏:全体として、重力波は宇宙を研究するために使われている。今後100年、あるいは数百年間に我々が重力波を実用的な目的で人間が使用するための何らかの技術に適用することは間違いなくできないだろう。しかし我々が今後研究する事柄は、十分に素晴らしいものだ。それは時間と空間の織物の嵐であり、ブラックホールが衝突した際に起こる海での嵐などだ。我々がこれらについて知ったのはわずか数年前のことで、コンピューターシミュレーションを使ってこれらの嵐の存在が発見された。今や我々は、これらの嵐を観測するために重力波を使うことができる。私たちは、中性子星の衝突を観測する。これは星の材料である核物質だけでなく、宇宙そのものに関する驚くべきことも明らかにしてくれる。

    ソーン氏は、今後20年間で重力波は宇宙の起源を研究するための手段になるとの確信を示しているー

    今後のことは予測できないが、それは間違いなく驚くべきものとなるだろう。

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