07:33 2018年10月21日
ゴミ

ゴミ再生 ソ連の経験から日本の技術まで

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ごみを出さない運動を世界的に展開している「 ゼロ・ウェイスト・ライフスタイル」の設立者、ベア・ジョンソンさんがカリフォルニアからロシアへやってきた。ベアさんはこの運動を10年前に開始。徹底的にエコ循環を追求し、家族の出すゴミの量を最小限度にまで抑え、とうとう年間で1リットルビン1本分たらずというところまで到達した。ベアさんはロシア人を前に暮らしの中で出されるゴミをどうしたら最小化できるかを語った。

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ロシアの生活ごみ問題はかなり切迫している。これからの3年間でゴミの収集、分別、再生というリサイクル システムを確立せねばならない。この問題が一番切迫しているのはモスクワとモスクワ近郊の地域で、ここから出されるゴミの量はロシア全体のゴミの実に20%も占めている。この問題の解決に手を差し伸べているのが日本。2017年秋にはモスクワ州のアンドレイ・ヴォロビヨフ知事が訪日し、ゴミ問題解決で協力を図ることで合意に達している。ロシア代表団を受け入れた吉田 光市国土交通審議官は、ゴミ処理分野で日本がロシアの助けになれるのであればどんなアプローチでも行う準備があると語った。ロシア代表団は東京の墨田清掃工場を見学。見学後、ヴォロビヨフ知事は、「メガロポリスの東京もモスクワ同様人口密度が極めて高い。生活ごみ用の焼却場や埋め立て地を探すのは難しかったため、この清掃工場が設けられ、数社の企業によってリサイクルが行われている。ヴォロビヨフ知事は墨田清掃工場を視察した後、「近い将来にも我々はモスクワ州に大きな工場の建設を開始する。これは我々にとっては初めてのことだ。我々には日本にあるようなゴミ処理の文化がない。非常に重要な知識へといたる新たな扉を開いてくれた日本の皆様に感謝したい」と謝意を表した。

だがヴォロビヨフ知事の言葉は全部が全部正しいわけではない。実はソ連時代は紙ごみ、ガラス、金属の再生がしっかり行われていたからだ。これらの資源ごみは小中高校生、大学生たちや家庭によって集められており、その土台となっていたのは1960年代の日本のゴミを出さないコンセプトだったからだ。

日本では半世紀も前に罰金、罰則を課しながらゴミ回収を浸透させてきたため、今や分別は普通のこととして受け止められている。それにこれは民族の特性でもなんでもなく、必要性が意識された結果なのだ。でなければ日本全体、今頃、自分の出したごみの中に埋まっていただろう。

1億2700万人の市民1一人当たりが出すゴミは1日ほぼ1キロ。その80%あまりがリサイクルに回される。たとえばプラスチックの山は新しいペットボトル、容器、衣服へと変わる。五輪の日本代表団の着るユニフォームだってリサイクル生地で作られるかもしれない。2020年の東京夏季五輪を日本人は国民経済の達成を示す展示会にし、その中でゴミのリサイクルも示したいと考えている。リサイクルできないゴミは焼却処分に回される。この焼却では日本人は有害物質を一切出さない方法を編み出した。 これは確かに学ぶ必要がある。

この夏にもモスクワ郊外のヴァスクレセンスキー地区で年間70万トンの固形生活ごみを有害物質を出さずに焼却する工場の建設が開始される。建設を行う「RTインヴェスト」社の広報部はスプートニクの取材に対して、建設される4つの焼却工場のうち最初に完成する1棟では日本のゴミの熱処理技術が使われ、その結果出される熱を電力に変えると話している。

モスクワの北のムティシ市では完全分別への移行が完了した。2019年にはモスクワ州全体が完全分別を達成することになっている。生活ごみへの正しい取り組みのお手本となるのは、ゴミとの戦いをアートにまで昇華させた日本だ。

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環境, 歴史, 露日関係, 日本, ロシア
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