04:02 2018年11月22日
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日本の強制不妊手術、慰謝料支払いの可能性を専門家が評価

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リュドミラ サーキャン
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1948年に施行されて1996年の廃止まで機能していた優生保護法の犠牲者が未成年のときに不妊手術を強制されたとして、損害賠償を求めて国を提訴した。同法はハンセン病や「遺伝性疾患」、知的障害や精神障害を持つ人びとの不妊手術を可能にした。不妊手術は1960年〜1970年にかけてピークを迎え、同法を根拠にした最後の手術は1993年に行われた。それから3年後、同法は改正された。

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様々なデータによると、法が機能していた時期に日本で不妊手術を強制された人は1万6000〜2万人にのぼり、うち70%は女性だった。さらに80万人が本人や両親、後見人の同意のもとで手術を受けた。現在は高齢となっている、提訴を起こした人の主な主張は、子供を持つか否かを自ら決定するという、憲法で保障された自己決定権に反しているというもの。誤診により不妊手術を受けたと主張する人もいる。

慰謝料を求める提訴は優生保護法の改正後すぐに行われたが、政府は手術が当時の法の枠内で行われたことだとして訴えを無視。直近の訴えは今年4月と5月、東京と北海道にいる2人の男性と宮城県に住む女性1人の計3人が出した。慰謝料は1100万から3850万円の計8000万円ほどとなっている。

国際刑事裁判所は強制不妊手術を人道に対する罪だと認定。「これは正しいアプローチだ」と、スプートニクのインタビューに対してペンザ市国立大学教授のオリガ・ロマノフスカヤ博士(法学)が述べた。

ロマノフスカヤ氏「医療不妊手術は人体への本質的で不可逆的な介入だ。手術は生殖機能の停止と関係しており、つまり、子孫を持つことが不可能になることに関係している。強制不妊手術はソ連領内でファシストにより用いられたことがあり、これは奴隷化した民族への虐殺だった。米国、スウェーデン、日本、その他一連の国で強制不妊が適用された。各国で深刻な乱用の例が知られている。この結果、不妊手術を受けた人びとのリストには医療指標により精神障害だと認定された人だけでなく、例えば反社会的な生活を行っていた人も入っており、しかもその判断基準は極めて曖昧だった。圧力をかけられて合意した人や誤診のケースは珍しくない。これは、日本の提訴も物語っている。

スプートニク:日本の被害者が国から慰謝料を受取る可能性はあるか?

ロマノフスカヤ氏「あると思う。慰謝料の支払いは、当時は行われていた法律の枠内での強制不妊手術の場合でさえ様々な国で行われている。慰謝料は、国が大量の乱用が国の名前で行われてきたことを認めるとき、名誉回復の形として見られる。そのために、強制不妊手術の被害者に支払いや社会保障の提供などを認める法が適用される。欧州人権裁判所はつい最近、ロマ(ジプシー)がスロバキア政府に対して起こした提訴に対して、こうした判決を出した。

2016年、国連の女子差別撤廃委員会は日本政府に、強制不妊手術の被害者全員が慰謝料と法的救済を勧告した。しかし日本政府はまだ被害者に対して公式に謝罪していない。

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