17:04 2018年08月21日
欧州が米国製F-35の代替品を求めて、独自の新世代戦闘機をつくる

雲をつかむような夢 欧州が米国製F-35の代替品を求めて、独自の新世代戦闘機をつくる

© AFP 2018 / Eric Piermont
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いくつかの欧州諸国はすでに第6世代の戦闘機に取り組んでいる。Future Combat Air Systemと呼ばれるプロジェクトは、英国、フランス、ドイツの企業によって開発されている。スプートニクはこれらの企業の代表者に話を聞くとともに、欧州が米国製F-35の代替品を探している理由について専門家の意見も聞いた。

スプートニク日本

Future Combat Air Systemは、英国のプロジェクト、フランスとドイツの共同プロジェクトの両方で第6世代の戦闘機に使用される一般名称である。当初はひとつのプロジェクトだったが、ロンドンがBrexitを決めた後、作業は別々に継続された。

2018年4月、AirbusとDassault Aviationはロンドンに言及することなく、FCASプロジェクト開発の協力協定に調印した。 英国ではBAE Systemsがこのプロジェクトを実施している。とはいえ、英国は引き続き、共同プロジェクトの継続に関心を抱き続けている。

当初の計画では、最初の飛行モデルが2025年頃に発表され、2040年頃に配備されることになっていた。

「本当の意味で欧州のプロジェクト」

スプートニクは、FCASプロジェクトの開発を行っている企業に問い合わせた。

スプートニクの正式な問い合わせに対して、BAE Systemsの代表者は、「英国防衛省や他の防衛企業と高度な航空技術の開発で積極的に協力している」と述べた。

また、同社の報道担当者はコメントの中で、BAE Systemsは「未来の航空機」をつくるための新技術や有望な技術への投資を続けていると述べた。

一方、スプートニクの問い合わせに対して、AirbusはFCASの初飛行が2040年に実施されることになっていると認めたが、時期はプロジェクトの困難さに応じて変更される可能性があるという。

Airbus Defence and Spaceのフロリアン・タイチ(Florian Taitsch)広報部長は次のように述べた。「現段階ではまだ契約はひとつも締結されておらず、プロジェクトのロードマップも提出されていませんが、ロードマップは2018年末までに策定される予定です。けれど、私たちは、これが本当の意味で欧州のプロジェクトになるべきだと確信しています。」

また、メディアにはこれまでにも、Future Combat Air Systemプロジェクトにスペインが参加する可能性があるとの情報が伝えられていた。スペイン国防省はスプートニクの問い合わせに対し、2018年春、フランスとドイツがマドリードに対し、「オブザーバー」としてプロジェクトに参加するよう提案したと述べた。この情報はAirbusもスプートニクの取材の中で認めている。 現在、国防省はこの提案を検討しており、スペインが「どのような形でこの重要プロジェクトに参加することができるか」を検討している。

F-35の代替品を見つける

軍事雑誌『祖国のアーセナル』のドミトリー・ドロゼンコ副編集長はスプートニクに対し、第5世代のF-35戦闘機(欧州市場で積極的にプロモーションされている)は米国が(英国を含む)他国と協力して開発したプロジェクトだと宣言されているが、主要なプロフィットセンターはLockheed Martin社であると説明する。

ドロゼンコ氏は次のように指摘する。「欧州にとって独自技術の開発は、航空機製造分野で独自のハイテク製造を復活させることを意味するとともに、プロフィットセンターをヨーロッパに移すことを意味します。純粋にお金の問題です。」

ドロゼンコ氏は、ロンドンがフランスとドイツのFCASプロジェクトに参加するかどうかという問題は、お金を分けあうことになるプロジェクトの取り合いが表出したということだと強調した。

ドロゼンコ氏は言う。「フランスとドイツが自分たちの航空機について語るとき、彼らは、その飛行機を自分たちのために作り、お金は自分たちの国に残るのだということを意味しています。英国は発車してしまった機関車に飛び乗ろうとしているところがあると思います。このプロジェクトは遠い未来のプロジェクトであるにも関わらず、摩擦はすでに表面化しています。」

ドロゼンコ氏は、このような航空機の製造は極めて困難なプロセスだと述べ、宣言されている初飛行と航空機製造の期限について懐疑的だ。ドロゼンコ氏は、2040年までに何らかの航空機が初飛行を行う可能性はあるが、この時期までに大量生産を開始できるかどうかは疑問だと付け加えた。

ドロゼンコ氏はまた、他の欧州諸国が開発に参加する可能性を否定せず、製造の再配分が参加国の技術ポテンシャル向上に繋がる能性があると指摘した。

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