20:30 2018年11月15日
絶好調、小泉進次郎ブーム 首相になるには人気だけで十分?

絶好調、小泉進次郎ブーム 首相になるには人気だけで十分?

© AFP 2018 / Kazuhiro Nogi
オピニオン
短縮 URL
リュドミラ サーキャン
3518

時事通信が10月に実施した次期首相にふさわしい人物を問う世論調査で、小泉純一郎元首相の次男であり、2020年以降の経済財政構想小委員会の事務局長を務める小泉進次郎氏(37)がトップに躍り出た。小泉氏は次期首相候補と噂される人を残らず追い抜き、26.1%の票を獲得している。2位についたのは9月の自民党総裁選で3年の任期を手にした安倍晋三氏の16.7%。3位には総裁選で安倍氏に勝ちを譲った石破茂氏が15.3%でつけ、4位は立憲民主党の枝野幸男代表が5.4%で入った。また前外務大臣だった岸田文雄氏は5%で5位に入っている。

スプートニク日本

小泉進次郎氏は今回初めて世論調査で首位を占めた。とはいえ、前回までの同様の調査でも彼の獲得票数は決して少なくはなかった。進次郎氏は10年前、父親の引退後に衆議院議員になった瞬間から徐々に人気を高めてきていた。小泉ジュニアの一体どんな業績がそれだけの人気を集めたのだろうか?

モスクワ国際関係大学、東洋学部の学部長ドミトリー・ストレリツォフ教授はスプートニクからの取材に次のように語った。

「日本の政界では歌舞伎と同様、世間の眼には、その政治家が代々政治家の家系の出身だと価値が上がる。つまりその政治家は自分の祖先の伝統を忠実に守り、父の仕事を引き継ぐということであり、実際、そういう例は少なくない。小泉シニア(信三氏)の政治はそれに多くの矛盾があったにせよ、一般市民の脳裏にはポジティブな記憶を残した。小泉氏には汚職の跡もない。小泉進次郎氏は若く、学歴もよく、カリスマ性もあって、日本のマスコミからは『日本版マクロン』と異名を得ている。進次郎氏は自分の意見を明確に述べ、市民とは相手に分かりやすい言葉で話ができる。

小泉ジュニアの進次郎氏の歴史観は父親と同様に保守的で靖国神社も定期的に参拝している。米国に留学したこともあって親米派。戦略国際問題研究所(CSIS)にも1年勤務した。進次郎氏はYouTubeにチャンネルを開設しており、SNS上での対話も欠かさない。好きな言葉は「意志あるところに道はある」。ただし、次期首相となるためにはカリスマ性とピカピカの学歴だけで十分だろうか? これについてのストレリツォフ氏の見解は次のようなものだ。

「小泉氏は首相になるにはあまりに若すぎる。日本という国は保守的な政治風土を持っており、首相となる人は党大会で代表に選ばれる人がなる。もちろん政党は世論に耳を傾けるが、だからと言って世論が決定打となるわけではない。」

安倍晋三氏が長年にわたって政権の座に収まっていることはロシアにとっては非常に好都合だった。というのも安倍氏はロシアとの二国関係改善を自身の外交政策の優先課題の一つにしたからだ。とはいえ安倍氏がおそらく任期を終える2021年が近づくにつれ、ロシアとの接近は日本の外交政策の長期的トレンドとして残るのか、それともこれは安倍氏の個人的な姿勢に終わるのかという問題がよりひっ迫してきている。これについてストレリツォフ氏は次のように述べている。

「日本にはロシアとの対立は不要であり、二国関係を改善しようとする姿勢は客観的なものだ。それでもロシアとの平和条約を締結しようとする安倍氏の計画が彼の政権で実現しなかった場合、次期政権での対露関係はより冷却化することは十分あり得る。これはつまり領土問題を日本の提示する条件で迅速に結ぼうと大騒ぎして、高い期待を抱くことに代わって、より冷静で秤にかけようとするアプローチになるということだ。」

タグ
選挙, 安倍晋三, 日本
コメント・ガイドディスカッション
Facebook経由でコメントスプートニク経由でコメント
  • コメント