楽しい、それとも寂しい?現代日本人のクリスマスへの反応はどのように変化したのか?

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一年で最も幻想的な時期が訪れた。クリスマスツリー、プレゼント、イルミネーション、イチゴがのったケーキ、そして冬のロマンティックな出来事への期待... それとも仕事あるいは一人でクリスマスを過ごす人たちにとっては、無感心または寂しい時期なのだろうか?

スプートニク日本

通信社スプートニクは、クリスマスに対する反応が日本でどのように変化したのか、日本ではクリスマスを一人で過ごす若者がなぜ多くなっているのか、その解明を試みた。

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イエス・キリストの誕生が日本で初めて祝われたのは(クリスマスはキリストの誕生を祝う祭り)、ポルトガルとスペインからイエズス会の宣教師たちが訪れた16世紀だと考えられている。だがご存知のように、江戸時代に入るとキリスト教は禁止され、イエズス会と共にクリスマスを祝う習慣も日本から消え去った。その後クリスマスが日本で再び祝われるようになったのは、明治時代初期。欧州の人々がもたらした。それ以降クリスマスは宗教に関係なく、日本人のお気に入りの行事の一つとなった。

第二次世界大戦時、クリスマスは祝われなくなったが、1950年代には再びクリスマスの人気が高まり始めた。NHKは当時について、「風俗店やダンスホールで大人たちが騒ぐクリスマスですが、酔っ払った集団が歓楽街で大騒ぎをして、一種の無法地帯が生まれていました。都市空間を祝祭化していたとも言えます」と伝えている。

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その後、クリスマスの習慣や意味は何度も変わった。1960年代は、家族のためにケーキやプレゼントを買って自宅に帰る父親が増え、1970代には、子どものためのお祝いとなり、1980年代は、バレンタインデーと似たような「男と女が一緒に過ごす日」という概念が定着したという。NHKは「ちょうど、昭和最後の好景気に突入する時代で、その風潮とあいまって、若者カップルが、分不相応な店で高額な支払いをする、という風景が出現しました」と伝えている。

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1990年代初頭のバブル崩壊後は、恋人のために高価なプレゼントを購入したりすることはなくなったものの、クリスマスをカップルで過ごすという習慣は残った。そしてクリスマスを仕事や一人で過ごしたり、クリスマスに勉強するのは恥ずかしいという固定観念ができあがるまでになった。2012年にはネット上で、クリスマスをひとりで過ごすことを表現する「クリぼっち」という用語が生まれた。だが今年2018年、状況は大きく変わった。

「クリぼっち」は 新しいトレンド?

「LINEリサーチ」が今年実施した世論調査によると、クリスマスを仕事や一人で過ごす20代独身男女の数が著しく上昇した。

世論調査では、20代独身男性の39%が、クリスマスはひとりで過ごす予定だと回答した。これは2016年比で3%増。同時にクリスマスを恋人や好きな人と過ごすと答えた男性は3%減少した。匿名希望の若い日本人男性の1人はスプートニクのインタビューで、「基本的にクリスマスはお祝いしません。一般的に準備はケンタッキーに行くくらいです。恋人がいればプレゼントを準備します」と述べ、「LINEリサーチ」の調査結果を確認した。なおこの男性は、恋人はいるが今年のクリスマスは仕事をする予定だと語った。

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20代の女性にも同様の傾向がみられた。回答者の30%がクリスマスはひとりで過ごすと答えた。これは2016年比で4%増。日本の若い男性たちは「クリぼっち」を選んでいるのだろうか?

日本通信販売協会が実施した世論調査では、日本全国の女性70%以上が、「クリぼっち」はかわいそうじゃないと回答した。

婚活事業を展開している株式会社IBJも、20歳から50歳の独身男女を対象にクリスマスに関する意識調査を実施した。調査では、男性の約70%、女性の約40%が、クリスマスはひとりで過ごす予定だと語った。一方、男性の90%、女性80%が、クリスマスに告白されたら受け入れると答えた。

「クリスマスはどのような気持ちになる?」という質問には、回答者の39.4%が「楽しい」と答えたが、「寂しい」と答えた人も32%いた。

皆さんは「クリぼっち」を楽しい、それとも寂しい、どのように感じますか?

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