コーヒーを飲んで、寝る:ホテル業界の競争に「睡眠カフェ」が参加?【写真】

© 写真 : Denis Korzhov「睡眠カフェ」
「睡眠カフェ」 - Sputnik 日本
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3月、「ネスカフェ 睡眠カフェ」が常設店舗として東京都品川区大井町にオープンした。このカフェ、開業わずか1ヶ月で大きく脚光を浴びている。なぜなら1杯のコーヒーでリラックスできるだけではなく、なんと睡眠をとることもできるからだ。「スプートニク」の記者は「ネスカフェ 睡眠カフェ」を取材し、実際にコーヒーを味わい、ベッドに寝てみた結果、良質な睡眠をとるカフェとして適しているかどうか、検証してみた。

スプートニク日本

「コーヒーを飲んで・・・眠る」

「日本では睡眠不足は最近、社会的にも特に問題になっているんで、それがネスカフェで解決できれば、と思っています。」ネスレ日本株式会社チーフ・マーケティング・オフィサーの石橋昌文氏はこう語る。石橋氏は、「睡眠カフェ」が日中疲れた会社員をリラックスさせることで、仕事の生産性の向上を促すだろうと考えている。利用客の労働能力アップに「睡眠カフェ」が睡眠以外にもアドバイスしているものがある。それが寝る前に飲むコーヒー。就寝6時間前にカフェイン含有飲料を摂らない方がいいという月並みな考え方に反して、ネスレ日本株式会社は、コーヒーの摂取が元気よく目覚めるのに最良の方法であると確信している。

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「睡眠カフェ」

ネスカフェのホームページいわく「カフェインは摂取後約30分で血中濃度がピークに達し、健康な人では半減するのに約4時間かかると言われています。」その理論に基づき、睡眠時間30分コースを希望する利用者にはまずストロング・コーヒーを提供する。利用者が眠りから覚める頃にカフェインが作用し始めるからだ。30分以上の睡眠をとる場合は、寝る前は低カフェインコーヒーが提供され、目覚めた直後は、より活力が増すように高カフェインのコーヒーが出される。

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「睡眠カフェ」

しかし、コーヒー愛好家は失望するかもしれない。「ネスカフェ 睡眠カフェ」で出されるコーヒーはその場で淹れられたものではなく、ボトルコーヒーだからだ。カプチーノやフレーバー付きのソイキャラメルラテを注文したときのように待つ必要はない。メニューにはカフェイン入りとノンカフェインのブラックコーヒーしか載ってない。

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「テーブル席のないカフェ」

「ネスカフェ 睡眠カフェ」はその内装からこれをカフェと呼ぶのは難しい。むしろホステルに似ている。玄関で靴を脱ぎ、荷物を預けると、テーブル席の代わりにベッドとレザーリクライニングチェアが設置されている店内へ移動する。個室に似た空間を作り出すために布製の仕切りで分けられてはいるが、これが外部の音を完全に防いでくれるわけではない。まさにこれが理由で目覚まし時計の使用は禁じられている。しかし心配は要らない。カフェの従業員が起こしに来てくれる。

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「睡眠カフェ」

「ネスカフェ 睡眠カフェ」は30分、60分、90分、120分、180分の合計5つの睡眠コースを提供している。短い睡眠を取りたい利用者は、リクライニングチェアのみの利用となるが、長く眠りたいという人にはベッドが提供される。ベッドにしてもリクライニングチェアにしても幅があり、とても快適で、枕はやわらかく、掛け布団は温かい。ネスレ日本株式会社はカフェの利用客が心地よく過ごせるように真剣な態度で臨んでいるが、こと衛生面についてはそうとは言えない。

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我々の「シーツを変える頻度」についての問いにネスレ日本株式会社の広報担当者はすぐには答えることができず、長い時間、問い合わせたりした結果、やっと「シーツは、毎回ではないですけれども必要に応じて変えるという感じになります」との回答が得られた。とはいえカフェの営業時間中には平均して20人以上の利用客が訪れる。結局のところ「必要に応じて」の真意を明らかにできなかったが、我々はすぐにでも手を洗いたいという欲求に駆られた。さらに言えば、カフェにはトイレもシャワー室もあるが、これらの設備をもってしても不清潔なシーツで寝ることの解消にはならない。

「ホテル業界の競争に加入?」

「ネスカフェ 睡眠カフェ」プロジェクトを立ち上げたネスレ日本株式会社が提案するのは、「日本人の『睡眠不足』の問題解決の一助となるライフスタイル」。大井町駅周辺に常設店をオープンするまで、ネスレ日本株式会社は東京のあちこちで何度か期間限定店を開設していたが、そのたびに盛況を博していたという。

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「ネスカフェ 睡眠カフェ」は、利用客の多くが仕事場で働いている時間帯である9時から18時までの営業だ。日本ネスレ株式会社の狙いは、会社の休憩中に睡眠をとることで利用客が元気を取り戻すことである。30分コースは750円、60分コースが1500円と睡眠が短いコースの料金はほぼランチ代に相当する。180分のコースまでくると、さすがに4950円はお財布にこたえる。まぁ、180分利用するのなら、ホテルを予約することを考えてもいいだろう。

読者のみなさん、あなたはホテルで睡眠をとりますか? それとも「ネスカフェ 睡眠カフェ」へ行きますか?

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